10-2話
楽しそうに酒を飲んでいるルカ達を遠くから睨みつける一団がいた。
一番端の目立たない場所にあるテーブルに座る3人組の男で顔には生傷がある。
「間違いない!! アイツはルカとレオンの野郎だ。この店は俺達、ルスカファミリーの物なのに大きな顔して酒を飲みやがって、このクソがぁっ!!」
「おい。それでどうする? 俺達が喧嘩を仕掛けても前回みたいに返り討ちに合うぞ」
「畜生…… こうなりゃ仕方がない。今すぐローランの兄貴に知らせるんだ。兄貴なら必ずあいつ等を始末してくれる筈だ!! へへへ、今の内に楽しんでおけよ。絶対に後悔させてやるからな」
三人組の一人がルカ達に気づかれない様に店から飛び出していく。
向かった先はファミリーの第二席のローランのアジト。
ルスカファミリーの第二席の名前はローラン・ギルメットと言う。
ローランは武力ではなく知略によって成り上がっており、汚い事も平気で行いファミリーに利益を与え続けてきた。
その功績を買われてファミリーで第二席の座を手に入れた実力者である。
第二席と言う事はファミリーのボスが亡くなった後は、ローランが後を継ぐ事がきまっていた。
なのでファミリーの中でローランに逆らえる者はいない。
ただ第三席のマルコとは馬が合わずに衝突する事が多かった。
知らせを受けたローランは手下を連れて店に入る。獲物であるルカ達に気づかれない様に様子を伺う。
「ほぅ。アイツがルカってやろうか? お前らあんなガキ一人に言いようにやられやがって!! 情けねぇな!!」
「へい。すいません。 それでどうします?」
「そうだな…… ん? あの女と仲が良さそうじゃないか?」
「へい。チラッと聴こえたんですが、同じ孤児院の出身とか言っていました」
「同じ孤児院か…… 使えそうだな。おい。あの女を攫え!!」
「女の方をですか?」
「あぁ、本職の流儀ってヤツをあの野郎達に教えてやんだよ」
蛇の様に獲物と見定めたスノウを見つめながらローランは舌を出し、唇を一舐めする。




