女子更衣室にて
体育が終わったので、女子更衣室へとやってきた。
教壇に立ち、挨拶をする。
「皆さんこんにちは。私が女子更衣室終身済み名誉監督の本所太平です。今から君たちの体の成長をまじまじとこの目に焼き付けていくからな。」
まるでエロ同人みたいなセリフだな。ま、聞こえるわけねぇけど。
更衣室を男子と女子で分けるなんて世の中世知辛い!だからこうして今一人の魂が彷徨っているんだ。
教壇に立つと景色は爽快である。あの子のバストは・・・ふーん、あいつあんな下着着てたのか、などと発見がいっぱいだ。生命の営み欲が漲ってくるぜ。もう死んでるけど。
だが体育のあとだからって、水泳じゃないから下着を脱ぐわけじゃない。その点は残念だ。でも体のラインは見える。とても良く見える。汗の滴る年頃の女の子の姿。この年だともう禄に成長も見込めない彼女たちの貧相な体、ときに豊満な体が。
こんな声も聞こえてきた。
「今日も本所くんの名前先生呼んでたよね。」
「本所くんて顔とか見た目は結構良かったよね~」
「ね~死んだやつの話するのは流石にやめなよ~どっかで見てるかもよ~」
はいどうも~。バーチャルユーチューベ-のたいへーでーす☆
”見た目だけ”は良かったとか本当にVTuberかよ、俺。というか見た目だけとはどういうことかね。ちくびーむするよ。
俺の気分は今のやり取りで死んでも覚えてくれててありがとう祭だが、少しだけ残念なことがある。今井が着替える姿が見れなかったことだ。
今井椿は俺の同級生でクラスメイトだった。ショートヘアの見た目はかなり可愛い子で、背は低めの貧乳だ。もはや俺は死んでいるんだし、どうせなら下の名前で椿と呼ばせてもらおう。椿と俺はクラス委員では同じ図書委員だった。しかし、あいつは何かことあるごとに俺に難癖を付けてきたりして、ちょっと鬱陶しいやつだった。俺の癖にいちいち指図してきたり。正直嫌悪感さえある。だからこの際だしあいつの着替える姿を監視してやりたかった。
椿を探すが、居ない。
着替えもいつまでもしているものではないので、2時間目が始まった。教室に行くと、椿の席は空いていた。どうやら早退したらしい。
俺は床に寝そべって女子の席の下をくぐりながら、先生のくだらない教科書朗読を聞いていた。一人を除いてもうクラスの女子全員のパンツを確認したのではないだろうか。
つまらんので全校の女子のパンツ確認マラソンでも催すか。
ところで、さっきから定期的に誰かがこちらを見ている気がする・・・。