僕の修行が始まる。
遅くなってしまいすみません!!感想などもお待ちしておりますので、よろしければどうぞ。
それからの生活は僕にとって毎日新鮮なものばかりだった。
暖かい食事、家の中では誰もが幸せそうに日々の事を語り合い毎日が過ぎていく。
アルブス家に住ませてもらうようになり、始めはどこか遠慮してしまい上手く笑ったりすることができなかったが、皆はそんなこと気にしたりせずに僕と接してくれるおかげで少しずつだが日々の生活の中で笑えるようになってきた。
そして僕はこの人たちのために何か力になりたいと思うようになり、改めて自分の口でグランさんに鍛えてほしい旨を伝えた。
するとグランさんは嬉しそうに答えた。
「もちろんだとも。アモン君のことは俺が責任を持って立派な男にしてみせるさ」
するとそれを聞いたアイシアは少し茶化すように
「修行がつらいからって途中で音を上げたらダメよ!これから一緒に頑張っていくわよ」
そう言って僕の方へ笑みを浮かべてくるのだった。
そうして僕の修行が始まった。
「よし、それじゃあアモン君には走り込みからしてもらうことにする。」
「走り込み・・・ですか」
「そうだ。君の体つきを見るに鍛えたこととかないだろ?戦うにしても体力は必要だから君には基礎の基礎からしてもらうことにする。アイシアもしばらくはアモン君に付いてあげなさい」
「俺は夕方あたりまでは村の方でやらなきゃいけないことがあるからね。走ることが終わったらお母さんに魔法について二人で習いなさい」
「魔法って小難しくて苦手なのよね~。アモンだけじゃだめなの?」
「ダメだ。アイシアは強くなりたいんだろう?だったら剣だけでなく、魔法も使えるようにならないとな」
「アイシアは何でそんなに強くなりたいんだ」
「私は強くなって将来旅に出たいの!!それでアルテミアの全てを見てみたいの!あんたも強くなったら一緒に連れてってあげるからね」
「旅に着いていくかはわからないけど、頑張るよ」
「それじゃあ俺はそろそろ行くことにするよ。アモン君はとりあえず村の周りを三週することから始めなさい。それじゃあアイシア、後は任せた」
「アモンの事は任せて!それじゃあいってらっしゃい」
そうしてグランは村の方へ行くのだった。
「それじゃあ早速走るわよ!遅れないように頑張りなさい!!」
そうしてアイシアは走って行った。
序盤でこんなペースで大丈夫なのかと思うくらいアイシアは速く、僕はあっという間に追い抜かれていくのだった。
僕が何とか三週終えて家の前に行くとアイシアは剣を素振りしながら
「遅いわよ!少し休憩したらお母さんのところに行くからそれまでしっかり休んでなさい」
「わか・・った」
自分は本当に強くなれるのか、この先が少し不安になるのだった。