あい
あい
夏になるとすぐに秋を思う自分が悲しくなる
その季節が、僕の最後の人生だと思ったことがあった
真っ青な空がいつから僕に痛みを思い出させるようになったのか
昨日はもうないことは知っているのに
なぜ昨日のことばかりが気になるのか
ある日人はあの空の向こうへ逝ってしまう
夏になると、真っ白な雲がまるで城のように高く盛り上がる
その神々しくまぶしい白い雲を見ていると
遠い秋が見えてくる
その向こうの白い冬が見えてくる
そして僕はまた昨日を思う
夏が涼しそうな光を空に放つ
昨日の愛は今日はもうない