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ただただ、幸せに…  作者: 緋月夜夏
ムニシヤ王国編
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第96話 訪問者(4)

朝食を食べ終え、今日の予定を立てる。

「皆は、今日は何かする予定はあるか?」

「私はご飯の用意と掃除くらいですね。」

「私もレイラと一緒で、洗濯物を畳むくらいね。」

「あたしは、畑で《妖精魔法》使うくらい?」

「…ない。」

「私もないよ?」

「…そうか…なんか、暇だな。」

家事以外に大した予定がなかった。

「言われてみれば…そうですね。」

「ご主人様がなんでもできるからね。」

「あたしはタケルに使えない《妖精魔法》使えるよ!」

「あっ、すまん、リリファ。《制限無効》のレベルが上がったからもう作れる。」

「えぇ…私の、存在意義…」

なんだか落ち込んでしまった。

「そんなこといったら、私も主様に勝てるものないよ?」

「…私は、ある。」

「え?なにで勝てるの?」

リリファが食いついた。

「…《氷属性魔法》と、《雷属性魔法》と、《影属性魔法》。」

「?そんな魔法、あるんですか?」

レイラがこちらを見てくる。

「いや、俺は聞いたことないぞ。」

「私もないわね。」

「あたしも。」

「私は氷属性と雷属性は見たことあるよ?」

この中ではスメノスとランだけが知っているようだ。

「ん?ラン、見たことあるって?」

「私みたいな龍種が使う魔法だよ?」

「竜種?」

「うーん…わかりやすく言うと、中級竜ちゅうきゅうりゅう?」

「…ランはその、中級竜なのか?」

「うん。そうだよ?まぁ、大まかに下級と中級と上級に分けてだよ?」

「中級竜か…ランは地龍だったよな?」

「うん。あとは灼龍しゃくりゅう氷龍ひょうりゅう嵐龍らんりゅう輝龍きりゅう冥龍めいりゅうだよ。」

「まじか…嵐龍とかランと名前が被る…」

「やめてよ?嘘だよね?」

ランが本気で慌てていた。

「冗談だ。紛らわしいし。」

「よかったよ〜。」

「…従魔に、する?」

「とりあえず、今日はしない。しなきゃいけないこともあるからな。」

「そうなの?」

「ああ。冒険者ギルドの依頼を受けてこようと思ってな。」

「なら、あたしも付いて行こうかな。」

「私も行きたいです。…洗い物が終わってからですけど。」

「私も洗濯物を畳んだら行きたいわ。」

「…私も。」

「私は従魔だからね。」

全員が付いてくるつもりのようだ。

「いいのか?無理しなくてもいいんだぞ?」

「無理はしてないです。お願いします。」

「別にいいけど、どうかしたのか?」

俺の言葉にレイラが何故か顔を赤くする。

「え?どうしたんだ。顔が赤いぞ?」

「っ!えっと、そのぉ…」

顔を赤くしたまま目を泳がせた後、再びこちらを見て、照れながら言う。

「私、最近動いてないじゃないですか?だから、その…お腹周りが…」

「「っ…」」

レイラの言葉にルティとリリファが息を呑んだ。

「…」

なんと言うか、反応し辛いな。

まぁ、仕方ないよな。

家事を頼んでいたのも俺だし。

「まぁ…無理するなよ?」

「はぃ…あの、ご主人様は、どう思いますか?」

(そういうことを俺に聞くか…?)

「えっと…そんなに気にならないぞ?」

「なら、私の体重が2倍くらいになったら…」

「それは…その…」

身長も変わらずに体重だけってことだよな。

「その、あくまで俺はだぞ?俺は今のレイラなままが1番かな。」

「っ…そうですか。そうですか。」

喜んでいるし、答え方を間違えてはいないだろう。

「「私(あたし)は?」」

ルティとリリファも尋ねてくる。

「2人も今のままでいいと思うぞ。」

「…私は?」

「スメノスはもっと食べた方がいいと思うぞ。」

神だから成長しないのかもしれないが。

「…そう。」

「主様、私は?」

「ランは…地龍だし、どうでもいいんじゃないか?」

「…わかってないよ…」

ランはそう呟いたのを区切りにして、会話を中断し、冒険者ギルドへ向かった。


「因みにですが、私はどうでしょうか?」

「感想が聞きたいならヘルプの実体を見せてくれ。」

全然話が進んでいませんね。

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