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ただただ、幸せに…  作者: 緋月夜夏
ムニシヤ王国編
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第85話 従魔契約(2)

婆さん下級竜ワイバーンが飛び立ったのを見て、その場に座り込む。

「どうかされましたか?」

(いや、別に立ってる必要もないだろ。)

「そうですね。」

ふと、周りに散らばっている骨などを見る。

(これってあの下級竜がやったのか?)

「自分たちを狙う者達に容赦など必要ないかと。」

(まぁ、俺も下級竜を大量に倒してるしな。…ところで、ヘルプ?)

あの下級竜を見た時から気になっていたことがあった。

「なんでしょうか?」

(あの下級竜、鱗の色が違ったよな?)

この前倒した時や先程飛んでいた下級竜の鱗が薄緑色だったのに対して、あの下級竜は桃色の鱗をしていた。

今思い出すと、翼も一対多かった気がする。

「後ほどステータスを見れば理解すると思います。」

婆さん下級竜は、まだ戻ってこない。

(逃げられたってこともあるのか?)

「無くはありません。かなり稀ですが。」

(まぁ、元は魔物だもんな。)

「《従魔契約》をした魔物なら居場所はわかりませんか?」

(…なんとなく、そこまで離れてない気がするな。)

漠然とではあるが感覚的にこの山からは出て行ってはいないのがわかる。

(行くか。)

立ち上がり、洞窟の入り口に向かう。

外に出ようとしたところで、影が俺を覆った。

(おっ、丁度良かったね。今、あんたを呼びに行こうとしていたところだったよ…ほれ、集めてきたよ。)

婆さん下級竜を先頭に、恐らく100匹は超えているであろう下級竜が地面に降りていた。

やはり、婆さん下級竜以外に桃色の鱗をもつ下級竜はいないようだ。

他の下級竜は以前倒したものと同じで薄緑色の鱗を持っている。

(全員と従魔契約した方がいいんだよな?)

(出来ればそうして欲しいねぇ…難しいのかい?)

(いや、時間が掛かりそうだと思っただけだ。)

下級竜達は俺の方を見ている。

襲ってこないのは婆さん下級竜のお陰だろう。

(じゃあ婆さん、始めるから他の下級竜が襲わないようにしてくれ。)

1匹1匹、下級竜の前に行き《従魔契約》を使っていく。

全ての下級竜と《従魔契約》を終えるのに数十分を要した。



(こいつで最後だな。)

最後の下級竜に《従魔契約》を使う。

(ありがとう。)

下級竜達は、群れの長である婆さん下級竜が《従魔契約》をしていたお陰か、抵抗することなく受け入れてくれた。

(婆さん、終わったぞ。)

(おお、ありがとうねぇ…)

さて、これから下級竜達と共に家に向かわなければならないのだが、1つ問題があった。

(《転移魔法》を何回使う羽目になるんだ?)

1回の《転移魔法》では、精々10mが限界だろう。

「効果範囲を拡大するスキルを作れば良いのではないですか?」

(それって自由効くよな?全てのスキルが拡大されたら洒落にならないぞ?)

ただでさえ威力の高い魔法などまで範囲が拡大されたら甚大な被害が出てしまうだろう。

「お気をつけて。」

拡大可能な上限がなく、オン・オフの切り替え・細かな調整ができるようにイメージして作る。

(たぶん出来たはず。)

作った、《拡大》と《転移魔法》を使うと、全ての下級竜を転移させることができた。

俺も《転移魔法》によって家に戻ってきている。

(ルティ達に伝えとかないと大変なことになるからな。)

せっかく知性ができたのにすぐに殺されてしまうのは可哀想だ。

下級竜が従魔であることを説明すべく、念話でルティに話しかける。

誤字・脱字、文章のおかしな点などありましたら、教えてください。

確認出来次第、修正します。

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