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ただただ、幸せに…  作者: 緋月夜夏
ムニシヤ王国編
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第74話 森熊

森熊ウッズベアーの背後へ転移し、鎌で首を刈り取る。

「結構倒せたな。」

かなり奥の方までやって来た。

「途中で数匹集まってたりもしたしね。」

ちょうど森熊が食事を摂る時間帯だったらしく、獲物を奪い合っていた。

「それにしても…そんな大きな鎌、よく振れるね。私だったら振るどころか落としちゃいそう。」

「ん?ああ、この鎌は魔力量で重さが変わるらしいから、リリファも持てるかもしれないな。」

「そうなの?持ってみていい?」

リリファにシャゲアペルを渡す。

「ん…持てなくはないけど…」

リリファの両腕か震えている。

シャゲアペルを振りかぶる。

「大丈夫か?」

「うん。大、丈、夫!それっ!」

リリファがシャゲアペルを振り下ろすーー

「痛っ!?」

瞬間にリリファはシャゲアペルから手を離す。

「どうした!?大丈夫か!?」

「あっ…うん。大丈夫。ごめん、そこまで痛かったわけじゃなくて。その、弾かれた、のかなぁ?」

リリファ自身も詳しくはわからないようだ。

(ヘルプ、どういうことだ?)

「…簡単に言うと、あなたが所有者として登録されているといったところです。」

(今は俺以外には使えないってことか?)

「はい。…なるほど…」

何かヘルプが考え事をしているようだ。

珍しい、と言うか考え事もするんだな。

「珍しい武器だね。あたしには使えないんだ。まぁ、いいや。タケル、そろそろ帰らない?」

そういえば少し暗くなってきている。

「そうだな。今日の内に冒険者ギルドへ行くか?」

「あたしは明日がいいな。お腹も空いちゃったし。」

すると、1匹の森熊が現れた。

(なんか今までのやつより大きい気がするが…気のせいか。)

今まで通り背後から首を刎ねる。

「よし。じゃあ帰るか。」

転移魔法で家の前に転移し、転移部屋から2階に上がる。

扉を開けると、夕食の匂いが漂ってくる。

「お帰りなさいです、ご主人様、リリファさん。」

「お帰りなさい、ご主人様、リリファ。」

「ああ。ただいま。」

「ただいま〜。」

リリファはそのままソファに倒れこんだ。

「そんなに疲れたか?」

「肉体的と言うより精神的にね。ステータスで知ってたつもりだったけど、タケルがどれだけ凄いかわかったよ。」

「あー、ご主人様ですからね。」

「そうね。そのうち慣れるわよ。」

「慣れるかなぁ…」

3人が何か言っているが気にしないことにする。

「レイラ、もうできてるのか?」

「はい。食べましょう。」

「ああ。リリファも腹が空いてるようだしな?」

「ちょっと!恥ずかしいでしょ!」

リリファは顔を赤くし怒る。


夕食を食べ終えた後、風呂に入り部屋に戻る。

(戻るってほど住んでないけどな。)

ベッドに寝転がると、すぐさま眠気が襲って来た。

(あれ?今日って、そんなに疲れたっけ…?それより、今日の分を…作らないと…)

眠気のせいで頭が働かない。

「毎日必ず作らなければならない訳ではありませんが、私が今日の分は作っておきますから、ゆっくりお休みください。」

俺は寝る寸前にそんな言葉を聞いた気がした。

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