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ただただ、幸せに…  作者: 緋月夜夏
ムニシヤ王国編
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第63話 内装(2)

転移部屋はどの階でも同じ構造になっているため中にいると何階にいるのかがわかりづらい。

(こう言うところもわかりやすくするか。後で何階かがわかるようなものを作ろう。)

転移部屋から出る。

灯りをつけてはいるが、窓がつけられていないこともあって1階に比べると薄暗い印象を受ける。

「ここは、倉庫にするんですよね?」

「ああ。そのつもりだ。俺は空間魔法で収納できるけど、必要になるかもと思ったからな。」

「タケルは空間魔法も使えるの!?」

リリファがまたも驚いたように尋ねてくる。

「ああ。」

呆けているリリファを無視して、1つの部屋に入る。

リリファもすぐに追って入ってきた。

「タケル、置いてかないでよ。」

少し拗ねたように言う。

「そんなことで拗ねるなよ。」

そんなことを話していると、レイラが床に触れる。

「これは…土ですか?」

「ああ。日光を当てずに育てる植物とかもあるらしいからな。一応作ってみた。あと、屋上にも土があるから、そこでも育てたい植物があれば自由に使っていいぞ。」

「ご主人様はなんでもありね…せっかくあるなら私も何か育ててみようかしら…」

ルティも何かを育てるらしい。

「地下一階で特別な部屋はここと、この部屋の対面にある部屋だな。そっちの部屋は食べ物の貯蔵庫だ。室内は低い温度で保つようにした。」

「貯蔵庫…」

レイラは、料理に関係することだからか、興味が出てきたようだ。

「これからはここで生活にするんだから、急がなくても大丈夫だぞ?見たいなら待ってるが…」

「いえ、大丈夫です。後で、みにくることにします。」

「そうか。じゃあ、この階の説明は終わりだな。次は2階だな。」

転移部屋に戻り、2階に移動する。

扉を開けると、隣でレイラが喜ぶのがわかった。

扉の対面には、大きめのテーブル。

そして、その奥には台所がある。

「わぁ…!凄い…凄いです!」

レイラから見れば、初めて見るような設備だ。

「ご主人様!ありがとうございます!」

レイラからは今すぐにも使ってみたい、という雰囲気が伝わってくる。

「ルティは料理はできなかったよな。リリファは料理できるのか?」

「ごめんなさい、ご主人様…」

「いや、別に謝る必要はないぞ。俺もできないしな。」

「あたしは多少なら。」

「わかった。じゃあ、レイラとリリファはこっちにきてくれ。」


オーブントースターなどの使い方や、包丁などの置いてある場所を説明する。

「あたし、こんなの初めてみた。」

「こんな物もあるんですか。」

2人は感心しているようだった。

「2階は食事に使うくらいだな。ソファとかも置いてあるけど、まぁ、食事前にのんびりするくらいか。」

本当ならばテレビとかがあれば最高なんだが。

「あと、4階からは特に決めてないな。7階に個人の部屋は作ってあるけど、もし他の階がいいなら自由に移動してくれていいし、他に使いたいことがあるなら言ってくれ。」

魔力のギリギリで作っただけなので、何に使うかは決めていない。

「あと、7階の部屋だけど、とりあえずベッドとテーブルと椅子、トイレに洗面台、あと風呂だな。それくらいしかないから、後は自由にいじってくれ。じゃあ、最後は3階だけど、3階は風呂になってる。大浴場って言ったところか。お湯は張ってあるから、このあとすぐでも入ってきていいぞ。あと、3階にある別の部屋は、サウナ風呂って言う蒸し風呂があって、汗をかくための部屋だな。水気を取ってから入ってくれ。そのくらいだな。説明はそれくらいだ。俺は買い物に行ってくるから、各自自由に過ごしてくれ。じゃあ、行ってくるな。」

そう告げ、転移魔法で家の外に転移する。

改めて家を見るがやりすぎた感はある。

(大きすぎたんじゃないか?使い道が決まってない階もあるし…)

「何かに使うかもしれないんですから、作っておいて損はありませんよ。それで、余りの土地はどうしますか?」

(うーん…)

家は上に高く作ったため、土地はかなり余っている。

(魔法とか練習する場所とか、木とか植えるか。)

「そうですね。魔物を飼ってもいいのではないでしょうか?」

(なんか森の中に家が建ってるって感じになりそうだな。)

「そうですね。あとは、塀や防犯用の何かを作るべきだと思います。」

(防犯か。それは絶対に必要だな。ルティにレイラ、それに加えてリリファも可愛いから、狙われるかもしれないし…)

「あなたが狙われる可能性も十分あると思います。何にせよ防犯は特に力を入れるのがよろしいかとおもいます。」

(…ああ。まぁ、後々考えるか。とりあえず今は買い物だな。食材を調達して…帰ったら少し寝るか。魔力も回復させたいしな。)

魔力は残っているとはいえ、全快には程遠いため、倦怠感を感じている。

できれば早めに治したいところだ。

(今日中は難しいから、明日のうちに必要なことは終わらせるか。)

そんなことを考えながら、市場の方向へ歩いていく。

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