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ただただ、幸せに…  作者: 緋月夜夏
ムニシヤ王国編
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第52話 休憩

戻ると、ルティとレイラは二人で話していた。

俺は近づき話しかける。

「二人とも、もう大丈夫か?」

「あっ、はい。私達は大丈夫です。」

二人を見ると、先ほどに比べれば疲れは取れているようだが、疲れが残っているように見える。

「あっ!」

「え!?ご主人様どうしたの?」

いきなり声をあげた俺にルティが驚いた。

「すまん!渡してなかったな。」

回復薬ライフポーション魔力薬スペルポーションを渡す。

「使っていいの?」

「ああ。渡すのを忘れててすまん。」

「いや…奴隷に使う人なんてほとんどいませんけどね。ですが、ありがたく使わせてもらいます。」

「私ももらうわね。」

二人は回復薬と魔力薬を飲み始める。

「うーん…やっぱり美味しくないわね…」

ルティは苦笑いをしながら言う。

「あ、ルティ!そんなこと言っちゃ…」

「え?まずいのか?」

「「え?」」

二人は同時に驚いた顔を向けてくる。

「えーっと…ご主人様?」

「なんだ?」

「飲んだことないの?」

「ああ。ないけど…」

ルティの質問に対する返答にレイラは更に驚いた顔を向けてくる。

「ご主人様って疲れないんですか?」

「うーん…最近は疲れてないな…」

ステータスが上がったせいか、最近は疲れることがない。

「最近はってことは、前は疲れてたのよね?その時まではどうしてたの?」

「いや、普通に寝てたぞ?」

「確かに寝ても回復するけど…効率が悪いじゃない。」

「元の世界にそんなものなかったからな。」

こんなものがあったら全世界で重宝されるだろう。

「私達にはあるのが当然よね。」

「はい。ないのは想像がつきません。」

「まぁ、そうだよな。」

今まで普通にあったものか無くなるなんて想像しないもんな。

「それはそうと、ご主人様はさっき何してたの?」

「《能力略取》で、ステータスを奪ってたんだよ。」

「…もう驚かないわ。今、ステータスどのくらいなの?」

「あー、それは帰ってからな。」

俺も見るのには勇気がいるし。

「では、そろそろ行きますか?」

「そうだな。少し待ってくれ。」

森人形フォレストゴーレムはどっちにいるかわかるか?)

ヘルプに森人形の居場所を探してもらう。

「とりあえず森の中へ入りましょう。群れで行動しているわけではありませんが、見つけるのは容易です。因みに、最も近くにいるものは、あなたの正面から15度ほど右に、約10メートルほどのところにいます。」

(了解。)

「よし。こっちだ。ついてきてくれ。」

「《索敵》もできたのね…はあ…」



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