第5話 スキル
短いです。
(よし!ヘルプ機能だな!)
それが決まったのはフェルが5匹目のスライムと戦っている時だった。ゲームようなステータスの表示があり、スライムもいることで、ゲームのようだと考えた瞬間に思いついた。
(どうやって使うんだ?とりあえず詠唱か?)
「創ぞ…」
(まてよ。こういう時は大抵最後には無詠唱で使えるように練習するよな?だったら最初から無詠唱で使って慣れておいたほうがいいんじゃないか?)
そう考え、無詠唱でユニークスキルを使うことを試みる。すると、当然であるかのように成功した。この世界でもテンプレ通り無詠唱が使える者が少ないということを知らずに。
《創造、ヘルプ機能。》
ユニークスキルを使ったところでフェルが帰ってきた。
「結構魔石が増えてきちゃった。持つの手伝ってくれない?」
「あぁ、すまん。気づかなくて。」
フェルはバッグを持っていたが、そこまで大きなものではなく、スライムの魔石を4つ入れたところでボタンを留めるのがギリギリになっていた。
「とりあえず街に着きたいね。そこでなら魔石を売れるし、もっと大きなバッグを買わなきゃいけないし。あと、今後のことも。」
「そうだな。まだもう少しなら入るが、、魔石が何個も増えたら、運べなくなる。」
「街ってこの方角にあるのかな?」
「んー、どうだろうな。」
(まてよ。さっきは確認できなかったが、ヘルプ機能を使えば街にがあるかわかるかもしれない。『ステータス』)
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ヘルプ機能
名前:ミネギシ タケル(峯岸 武流)
年齢:15
Level:1
体力:10/10
魔力:100/100
物理攻撃:25
物理防御:40
魔力攻撃:50
魔力防御:120
魔法適正:ーーー
ユニークスキル:創造
称号:ーーー
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ステータスを見ると、左上の方に『ヘルプ機能』という文字があった。
(創造はしっかり使えたみたいだな。でもフェルがスライムを倒していたのにレベルは上がってないんだな。)
ヘルプ機能の文字に触れて見る。すると、頭の中に女性の声が響いてきた。
「ヘルプ機能に対しての質問は声に出す必要はありません。無詠唱と同じようにヘルプ機能を使うことができます。質問に対しても同様に行ってください。」
「うわっ!?」
「えっ!どうしたの?」
「あっ…すまん。なんでもない。」
いきなり聞こえて来た声に驚いてしまった。
(でも、なるほどな。声に出さなくていいのは確かに便利だ。誰かにばれるようなことがないし、情報の伝達も早いからな。それで、質問だったか。とりあえずこの方角に街にはあるか?)
「あります。マップを表示しますか?」
(マップなんてあるのか!?)
口頭で説明されるのみだと思っていた。
「あります。ステータスの下部に表示しておきました。」
ステータスを開く。
(おぉ!本当にある。街まであと少しなんだな。街に入るためにしなきゃいけないこととかあるか?)
「そのままの状態で可能です。街に入る時に関税はかかりません。自身の名を答え、ステータスを見せることで対象の街へ入ったことが記録されます。」
(それはまずいんじゃないか?通常のステータスにはヘルプ機能なんてないだろ?)
「問題ありません。ヘルプ機能、マップについてはユニークスキルによるものであるため、他の人には見えません。それに加えて、通常、街へ入る際はステータスには名のみを表示させます。名のみの表示に変更しますか?」
(そうしてくれ。あぁ、あとフェルが魔物を倒しても俺には経験値ははいらないのか?)
「経験値は基本的に攻撃などを行った人にあたえられます。パーティを組んだ場合は経験値が共有されますが、割合は事前に設定できます。」
(ちなみに俺のレベルはあとどのくらいであがるんだ?)
「スライムであれば1匹倒すことでレベルが上がります。レベルアップまでに必要な経験値をステータス上に表示しますか?」
(そうしてくれ。あと、合計の獲得経験値も表示しておいてくれ。)
「了解しました。」
そしてフェルに話しかける。
「フェル。この先に街がある。そこまで離れていない。」
「本当!?でも、どうしてわかったの?あっ、それがタケルのユニークスキル?」
「ああ、そんなとこだ。」
そうして街の方向へ向かい始めた。
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ヘルプ機能
名前:ミネギシ タケル(峯岸 武流)
年齢:15
Level:1(経験値 あと5でレベルアップ)
獲得経験値:0
体力:10/10
魔力:100/100
物理攻撃:25
物理防御:40
魔力攻撃:50
魔力防御:120
魔法適正:ーーー
ユニークスキル:創造
称号:ーーー
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