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ただただ、幸せに…  作者: 緋月夜夏
ムニシヤ王国編
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第45話 家具

魔法書と言うものは、その魔法は確実に覚えられる代わりに、その魔法のレベルが上がりにくくなるうえ、一度魔法書を使うとその後は使えなくなるらしい。

そのため、どんなに大きな図書館であっても置いてあることはないので、書店へ向かう。


「《回復魔法》の魔法書を3つね。少し待ってな。」

若い女の店員が2つの本を持ってくる。

「悪いがうちには2つしかないよ。もう1つ欲しけりゃ他を当たってくれ。」

「そうか。じゃあ、その2つと…後はそうだな、魔物の図鑑はあるか。」

「図鑑はあるが、何を知るためかによって変わってくるね。」

「何を知りたいか?」

「弱点が書いてあるものと、習性が書いてあるものに、好物が書いてあるものだね。」

「好物なんて知る必要あるのか?」

「そりゃ、好物がわかるならそれを使って罠にするのもいいし、使役にも使えるだろう?」

「罠に使役か。」

「まぁ、罠に関しては弱点も習性も関わってくるんだがね。」

「確かにそうだな。うーん、まぁ、いいか。全部くれ。」

「まいど。全部で金貨9枚と銀貨5枚だね。まけて金貨9枚でいいよ。」

「そうか。金貨はないから紋貨で頼む。」

「はいよ。金貨1枚ね。」

金貨1枚を受け取り店を出る。

「他にやりたいところとかあるか?」

「家を買うなら、家具とか見ておいた方がいいんじゃない?」

「それもそうだな。」


家具や日用品は主に鍛冶屋が作っているらしい。

ほとんどは鍛冶屋になったばかりの人が作るらしいが、稀にそれだけを作っている鍛冶屋もあるらしい。

そのため、鍛冶屋が密集している地域の近くに家具などを売っている店があるらしい。


家具などを売っているためか、かなり大きい店だ。

元の世界の大型デパートくらいある。

中が家具や日用品だけだと言うから驚きだ。

「やっぱりいろいろあるな。」

(家具や日用品の種類の多さはどの世界でも共通か。)

「2人も見たいものがあったら自由に見てきていいぞ。」

ルティは、自分から見ておいた方がいいとは言っていたが、あまり興味がないらしい。

俺と一緒に見て回っていた。

レイラは、調理道具を見てきます、と言って先に行ってしまった。

自分が使うものだから見ておきたいんだろう。

「あ、私もやっぱり見てくるわ。」

「わかった。見終わったら念話で教えてくれ。」

「わかったわ。」

そういえばレイラに言うの忘れてたな。

(レイラ、見終わったら念話で教えてくれ。もちろんゆっくり見てくれていいからな。)

(え!?あっ…はい。わかりました。)

普段はあまり念話を使わないから驚いたらしい。

返事を得たので、俺も家具探しを再開する。


俺がテーブルを見ていた時、1つのものが目に止まった。

「こ、これは…」

慌てて店員を呼ぶ。

「これは、最新の机型魔道具です。魔石を机の裏側の窪みに差し込むことで、暖かい空気や涼しい空気を出します。暖かい季節も寒い季節にも便利です。」

コタツとエアコンを足したようなものを見つけ、テンションが上がってしまう。

「これの代金は?」

「生産量が少ないので、他と比べて高くなっていて紋貨1枚となっています。」

「買った!」

「えっ…はい!ありがとうございます。」

代金を渡し、商品を受け取る。

空間魔法でしまうと、またもや驚かれる。

(いやー、まさかこんなものが手に入るとは…)

使うのが楽しみだ。

(ご主人様、今どこにいる?)

(ん?ルティか。テーブルとか売ってるところだぞ。)

(わかったわ。今行くわね。)

すぐにルティが戻ってきた。

「ルティは欲しいものなかったか?」

「ご主人様は家を買うの?建てるの?」

「ん?買うつもりだったけど、建てたほうがいいのか?」

「買うなら家具とかもついてるんじゃない?」

「…確かにな。じゃあ、家具とか買う必要ないんじゃ。」

「必要ないとまでは言わなくても、ついてくる家具を見てから買うものじゃない?」

「そうだな。でも、今更レイラに買わなくていい、なんて言えるか?」

「…ご主人様。家を建てるのも、買うのと対して変わらないわよ?」

「住むのは後になるけど、しょうがないか。」

レイラとも合流し、包丁などの調理道具をいくつか買い、店を出た。


誤字・脱字がありましたら教えてください。

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