第34話 実力
森の奥へ向かいつつ、魔物を狩る。
もちろん、薬草を取るのも忘れない。
ルティは、今回の依頼の魔物程度なら、特に問題はないようだ。
レイラは、オークやオーガなどの少し大型の魔物は、毒が回りにくいようで、最初は少し怪我をしていた。
と、言っても、攻撃を避けた時に手をついて、少し擦りむいたくらいだ。
「じゃあ、そろそろ帰るか?依頼の魔物については十分狩れただろ。」
「いや、こんなに狩れるのがおかしいわよ。」
ルティには苦笑いされた。
「それに、今日だけでかなりレベルが上がったんですけど。どういうことですか?」
レイラの質問に答えようか迷う。
「宿に戻ってからな。」
とりあえず後回しにすることにした。
「じゃあ、そろそろ戻るか。」
「はい。」「わかったわ。」
街へ戻り、そのままギルドへ向かう。
酒を飲み始める前に、ということなのか、受付には列ができていた。
受付には、アリナさんがいたので、その列に並ぶ。
10分程度で、受付についた。
「アリナさん、依頼、終わりましたよ。」
「…やはり速いですね。1日に1、2個の依頼が普通ですよ。」
「まぁまぁ。それで、ここに出していいですか?」
「いえ。タケルさんのことですから、またたくさん狩ってきたのですよね。こちらについてきてください。」
アリナさんについていく。
案内されたのは、大きな机が置いてあるだけの部屋だった。
「この上に出してくださいますか?」
俺はアリナさんのいう通り、全ての確認部位を出していく。
全て出した時には、アリナさんの顔が引きつっていた。
「相変わらず、多いですね。数えるので少々お待ちください。」
アリナさんが、一旦、部屋を出て行き、別の受付の人を2人連れてきた。
その2人も、机の上の確認部位を見て、顔を引きつらせた。
「確認が終わりました。スライムが36匹で銅貨が236枚。ゴブリンが52匹で銅貨が260枚、オークが16匹で銀貨48枚と銅貨90枚、オーガが8匹で銀貨32枚、コボルトが27匹で銅貨216枚です。ただ、現在はギルドにお金が ありませんので、代金の受け渡しは明日でよろしくお願いします。」
やっぱり結構狩れたな。
「わかりました。明日またきます。」
それよりも、レベルのほうが大切だ。
(今日はかなり狩れたし、スキルもあるからレベルがかなり上がっているだろう。)
期待を胸に、宿は向かっていった。
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