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ただただ、幸せに…  作者: 緋月夜夏
レビルム公国編
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第11話 それぞれの考え(1)

「ん…朝か…」

「おはよう、タケル。」

「っ。おはよう。」

すぐ横にフェルの顔があり、ついぶっきらぼうな言い方になってしまう。

「あー、とりあえず顔洗って朝食を食べるか。」

「うん。そうだね。」

顔を洗い、フェルと共に下へ降りる。

「おはよう、あんたら朝早いんだねぇ。」

下につくと女将に話しかけられた。

「早すぎたか?」

「いいや、すぐに用意するから待ってな。」

そういうと厨房へ向かっていく。

周りを見渡すと、俺とフェル、女将の3人しかいないことに気づいた。

「泊まってるのは俺たちだけなのか?」

「いいや、他にも10組泊まってるよ。」

朝食を作りながらも返答してくれる。

「でも、他の人たちいませんよね?」

フェルも気になっていたのか、女将に質問する。

「この時間はこんなもんさ。冒険者ってのは夜遅くまで酒を飲むからねぇ。」

「なるほど、じゃあまだ寝てるのか。」

「そういうことさ。はい、どうぞ。」

いつの間にか女将は朝食を作り終わって、こちらへ持ってきてくれた。

「じゃあ、食べるか。」

「うん。」

「「いただきます。」」

そう言って食べ始めると、女将が尋ねてきた。

「その、『いただきます』ってのはなんだい?聞いたことない言葉だね。」

「あー、俺が住んでたところの言葉でな。」

「へぇ、あんたは一体どこの…いや、悪いねぇ。冒険者には秘密がたくさんあるだろうからね。多くは聞かないさ。この後魔物倒しにいくのかい?」

「あぁ。そのつもりだ。」

「じゃ、しっかり食べて、頑張ってきな。」

「あぁ。」



フェルと共に街の外に向かって歩く。

「あ!」

「フェル?どうかしたか?」

フェルの目線をおってみる。

(あぁ、多分奴隷だな。)

首輪をはめた子供達が歩いていた。

「かわいそう…」

フェルが呟いている。

「しょうがないだろ。フェル、いくぞ?」

「しょうがないって…タケルの世界ではああいうのが普通なの?」

「俺の世界では奴隷はいなかったぞ。」

(正確にはいるかもしれないが、見たことないからな。)

「それがどうかしたか?」

「…うんうん。なんでもない。気にしないで…」

そう言うと、フェルは俯いてしまった。

(どうしたんだ?)

タケルは少し心配したが、どうしようもないと考え、そのままにしておいた。

タケルたちは街の外へ向かっていった。

誤字・脱字があれば、教えてくださると幸いです。

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