第107話 デート報告 レイラ
今回はラン視点です。
主様とレイラが帰ってきた。
腕を組んでるし、初めて見る服。
明日は私の番だから、いろいろ聞かなくちゃ!
夕食を食べ終わって、風呂に入った。
レイラを見ていたら、首にネックレスが掛かっている。
スメノスも付けてたよね。
私も明日、買ってもらおう!
まぁ、今回はあんまり焦る必要はない。
だってあのウルは人型になれないから。
魔物は私だけで良かったのに、主様についてきたら既に魔物がたくさんいるし…
でも、人型になれたのは私だけ!
数がたくさんいればなれるわけじゃない。
成長してなれなければ一生なれない。
きっと私だけ。
主様よりも強い人なんて二度と出逢えないよ。
いや、主様がこの世界で1番強いよ?
主様との子は、竜人族になるのかな?
まぁ、子なんて関係ない。
ただ、強いから惹かれたーー
だけじゃないよね…
好奇心もあったと思うけど、もう元の住処に戻りたいなんて思わなくなったよ…
今は子を作りたいって気持ちよりも、一緒にいるだけで良くなって…
…本当にこのままでいいのかな?
地龍なのに。
…
まぁ、大丈夫だよ!
今は主様の従魔だし。
考え事をしている間に話が始まっているみたい。
「それは、曹灰長石。ラブラドル長石とも、言う。」
「えっ!石なんですか?」
なんかレイラが落ち込んでいるみたい。
あのネックレスについているのが石だった?
それは、その…
「一応、準貴石。人による、けど、宝石。」
「本当ですか!?」
一瞬で落ち込んだ表情が一変する。
そこまでなのかな?
…そうなるかも。
勢い余って主様を襲うかもしれない。
勿論、子作り的な意味で。
まぁ、考えても実行はしないよ?
主様がそういうことは避けてるみたいだし。
「意味は、思慕。…知ってた?」
「いえ、知らなかったですけど…確かに間違ってないですね…」
思慕?
主様の元の世界での意味。
…いつか、帰る?
従魔だから連れて行ってくれるよね!
私もちゃんとした意味がいいな。
変な意味で主様に嫌われたら…
…
狡いけどスメノスに聞こうかな?
そうすると負けた気になるし…
でも主様に嫌われたら…
「レイラもキスしたの!?」
ルティが大きな声を上げている。
「うん。さっき…」
レイラの頰が赤くなっている。
のぼせたというよりも、照れてるよね。
キス…
噛み付いたのはキスに入る?
…
私がキスと感じてなかったし、キスじゃないよね!
でも、キスって、いいものなのかな?
魔物だとキスなんて気にしないよね。
相手を見つけて交尾するだけだし。
…私は周りに強い雄がいなかったからしなかったけど。
…違う。
行き遅れじゃない。
主様のために残しておいただけ。
絶対に行き遅れってわけじゃない。
「あれ?ウルちゃん出ないの?」
リリファが声をかけてくる。
皆が立ち上がって、風呂から出ようとしてる。
考え過ぎて全然聞いてなかった…
明日はどうしよう…?
次はランとのデートです。