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ただただ、幸せに…  作者: 緋月夜夏
ムニシヤ王国編
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第102話 欲しいもの ヒロインside

いつもよりかなり短いです。

「あっ、ご主人様。」

ご主人様に声をかける。

「あぁ。次、入っていいぞ。」

「わかりました。」

ご主人様の頰が少し赤くなっていてーー

「せっかくだし、全員で入ろう!」

リリファさんがそう提案しました。

「そうね。私は構わないわ。」

「…別に、いい。」

「いいよ。」

「構わない。」

皆さんもそれに賛成しました。

「じゃあ、俺は部屋に戻るから。」

そう言って、ご主人様は転移部屋へ向かいます。

「あと、何かを欲しいものとか考えておいてくれるか?服とかなんでもいいからな。」

ご主人様はそう言い残してお部屋へ戻っていきました。


お風呂にご主人様を除いた全員で入ります。

ですが、思い出すのはさっきのご主人様の言葉。

「何か欲しいもの…」

私は思わず呟きます。

「タケルは誰にむかって言ったの?」

「全員…ではないでしょうか?」

おそらくですが。

「えっ!…私もか?」

ソリビアさんが驚いた後聞いてきます。

時々出る素の反応がとっても可愛いです。

「多分そうじゃない?明日、ご主人様に聞いてみればいいんじゃないかしら?」

ルティはソリビアさんに向かってそう言います。

「…私も?」

次はスメノスさんが聞いてきます。

私はご主人様じゃないのでわからないのですけど…

「えっと…スメノスさんにも、買ってくれるんじゃないですか?」

「…お揃い。」

スメノスさんが少し嬉しそうに呟きます。

スメノスさん以外がその言葉に反応します。

私も含めてです。

表情に殆ど変化がないですけど、なんとなくわかります。

(お揃いって…お揃いのものを買うってことでしょうか?)

スメノスさんはご主人様と似ている武器を持っています。

両方とも作ったのはスメノスさんらしいのですが、正直羨ましいです。

ですけど、私に使うのは難しそうなので我慢します。

それでも妬いてしまうのは仕方ないんです。

「お揃いですか…」

「いいわね…」

「タケルと…」

「主様と…」

「タケル殿と…」

全員が想像します。

というより、ソリビアさんがそうなるのは早くないですか?

まぁ、それを言ったらリリファさんもスメノスさんもランさんも早いです。

いえ、私とルティもそうですけど。

ご主人様は女誑おんなたらしなんでしょうか?

(元の世界でもご主人様を待っている人達がいたり…?)

ライバルは多いかも、というよりこの場だけでも十分です。

「ねぇねぇ、ならあたしにいい考えがあるんだけど!」

リリファさんの鶴の一声で問題は解決しました。


朝、ご主人様は朝食を食べている最中に尋ねていきます。

「皆、欲しいものは決まったか?」

「その前に、私にもだろうか?」

「…私も?」

「ああ。当然、ソリビアとスメノスもだ。」

お二人は嬉しそうにしています。

スメノスさんは多分ですけど。

「なら、決まっています。」

私がそういうと皆んなで一斉に言いました。

「ご主人様の一日が欲しいです。」

「ご主人様の一日が欲しいわ。」

「タケルの一日が欲しい!」

「主様の一日が欲しいよ!」

「…あなたの、一日。」

「タケル殿の一日を頂きたい。」

皆の言葉を聞いたご主人様の驚いた顔が面白かったです。

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