表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔導剣士による勇者の為のお助けキャラ?  作者: 雪氷見♪
1~2章 閑話 旅の道中編
23/25

21話 ゴブリン襲来! Ⅱ

 

 

 

 

 ユキは振り抜いた<暗風刀>を一度インベントリに収納し、腰に佩いた鞘の中に排出する。既に魔道具化済みの鞘に魔力を流し効果を発動。鞘に付加エンチャントした効果は二つ。『浄化』と『最適化』だ。

 その鞘にユキが魔力に流した事で瞬時に効果が発動する。<暗風刀>の切れ味を最適化・・・し、刃に付着した魔物ゴブリンの血を浄化・・して消し去る。

 再び手元に<暗風刀>を取り出せば、吃驚! 未使用に早変わりと言う訳だ。


 刀を振り切った態勢で瞬時に浄化を行ったユキはその態勢から、武技≪閃剣・弧月≫を発動する。

 武技≪閃剣・弧月≫は前方180度を高速で薙ぎ払う武技だ。多少の無茶な体制でも使える為、ユキは良く使用する。

 ≪閃剣・弧月≫により驚きで固まっていたゴブリン3体を屠る。吹き飛んだゴブリンが後衛を巻き込んで地に伏すのを尻目にユキはバックステップでゴブリンの密集地帯からから抜け出た。


 ユキが着地したのは押され気味だった前衛3人の真横。3人は頭の上を飛び越えられた後、一撃を入れてすぐに戻って来たユキを見て驚きの表情を浮かべる。逆にユキはそんな3人を見て思わず、


「前見ろ! 前! 敵抑えてろ!」


 そんな命令を出した。

 3人もそれでハッとして敵を見据える。その間に攻撃が来なかったのは敵のゴブリンも突然現れたユキに驚いていたからだ。

 ユキは両手に持った<暗風刀><水鏡刀>をインベントリ経由で鞘に戻す。代わりに太腿に取り付けた魔導書を手に取る。


 魔導書に対してユキは技能『鑑定』に属する特殊能力≪選定≫を発動。目的のページを選定・・して感知する。そこにユキが魔力を流す事ですぐさまそのページが開く。

 開いたページには≪ファイヤーボール≫の魔法陣が描かれている。ユキは再び魔導書に魔力を流す。流した量は≪ファイヤーボール≫10発分。普通の魔法発動体なら、これで現れる効果は約4~8倍の火の玉。

 だが、ユキの作った魔導書<神秘アルカナ式魔導書『節制の魔書』>は違う。この魔導書は流した魔力の分だけ、その魔法が数となって展開されるように作られている。その為ユキの頭上には10の火の玉が浮かんでいた。


 ユキが手を前に出すのに合わせて火の玉が飛ぶ。見事に10発が別々のゴブリンに着弾。しかも着弾した半数が後衛にいたゴブリンの上位種ゴブリンメイジを焼いた。残ったのはゴブリンの変異種である弓を持ったゴブリンアーチャーのみ。ユキは再び魔導書へと魔力を流して火の玉を5発生み出す。


「飛べ」


 一言。その一言に合わせて火の玉がゴブリンアーチャーとその周囲のゴブリン目掛けて飛ぶ。

 ゴブリンは8体残った。

 ユキは魔導書を閉じて太腿に取り付ける。そして残りのゴブリンを狩る為に二本の刀を抜き放った。



     ◆



 結果から言うとあれから街に着くまで一切、被害は無かった。左側の残ったゴブリンはユキが瞬殺したし、前方もスイが加勢に入ったことで怪我人は出なかった。ただし、それから何度かゴブリンの一団と遭遇した。


「恐らく近くにゴブリンが集落を構えているんだろうね」


と、商隊長のトモリが述べていたのをユキは戦う度に思い出す。


 それから街に着いた一行は一度分かれて宿と警備隊の詰め所に向かう。ユキとスイは宿行きのメンバーだ。

 警備隊の詰め所に行く理由は当然、ゴブリンの事だ。如何やらトモリ達以外からも情報が寄せられていて近々にはゴブリンの集落攻めをするんだとか。護衛をしていたユキ達冒険者メンバーにも是非参加してくれないかと上役と思われる人から声が掛かった。ユキとスイ以外は参加する事になった。ユキ達は急いでいるからとしっかり断り、先に向かう事になった。

 護衛に関しては商隊の出発がゴブリン達の所為で遅れそうなのでその場で中断という事になった。冒険者側と依頼者側が認めればそのような措置が取れるらしい。この場合は違約金は発生しないらしい。

 中途半端だが一応はここまで分の報酬を出してくれる事になった。普通は揉めるらしいのでユキとしては丸く収まった事って非常に行幸だった。

 トモリはユキと少しでも縁を繋いでおきたいからと言い訳がましく述べていたが、ゴブリンの集団からしっかり守り通してくれた事へのお礼らしい。

 商隊員からそれを聞いた時スイがボソリと「ツンデレですね。ただ、中年のツンデレなど誰得ですか……」などとほざいていた。ついでに「折角でしたらご主人様のツンデレが見たかったのですが……」などともほざいていた。

 ユキは背筋に寒気を感じた。




 次の日、ユキはすぐに街を出た。スイを刻印化し一人で公都へと向かう。

 移動は≪焔翼翔ひよくしょう≫で空を飛びつつ、『空中遊歩』で空を踏みしめて≪疾駆≫(最大100mの直線での移動が可能な縮地スキル)でさらに加速した。


 そうして、ユキは数日で公都へと降り立った。尋常ではない到着速度だが、普通の移動速度の約200倍で移動しているユキが公都へとたどり着くのは造作も無かったのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ