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『無謀』

◆◇◆◇◆


 彼に付与されていた『神力』が意外な形で顕現した。神通を通した発散ではなく纏うと言う形での発現は中々に興味深いと思う


 神力が薄いものからすれば神そのものが心の臓を握りつぶしにわざわざ目の前までやってきた様に見えるだろう。気が気ではない


 しかし、それは同時に無差別に蝕む力であることを友人から知らされる。落ち着きを取り戻したのは喜ばしいことだ。あれ以上垂れ流していたなら恐らく助けたいものまで手をかけていただろう


 宿敵の値を代入するにあたって女侍と近代の過ちが最適と判断して『イズモ』の地に『長』を『過ち』の辻褄合わせに『011011』を代入どの様に解決するか観察を続けることにする


◆◇◆◇◆『イセスマ』


「この方は◾️◾️さんのお知り合いですか?」


「そういうわけではないのですが」


 従業員に囲まれ血色が回復した女侍を眺める男は何処かまだ溜飲を飲み込めない様子を顔に出していた

 

 今にして思えば罪人の可能性もなくはなかったと反省をしていたが思い出したその瞬間に再び頭に血が昇る男、ロッツォはその様子に同情を示し、両手を組んだまま沈黙を取った


「その人は複数人に襲われていました」


「戦いにおいて妥当かと思いますが」


「根性が気に食わなかっただけだと思います」


「譲れないものがあるのですね」


◆◇◆◇◆『イセスマ』


「時に◾️◾️さん」


「はい?」


「恐らくですがこの方はイズモ出身と思われますが何か心当たりはございますか?」


「いえ、特には」


「なるほど」


 ベッドの上で眠る女侍を前にロッツォは顔を顰めながら続けた


「最近ですがイズモに『穢れ』が現れたと耳にしました」


「穢れですか」


「はい、死人を連れ本島に攻めいらんと侵攻をしているのだとか、おかげで商売が滞っておりまして」


 葉巻を取り出したロッツォは火をつけるとひと吸いして話を始めた


「別の原因とも考え、モノノフの方に聞こうとした矢先の事態でして、定かではありませんがもし本当ならば◾️◾️さんが神力覚醒したのはこの穢れに対抗するためかと思います」


「というと?」


 男にとって部屋の中に立ち込める果実の匂いが酷くエグいものに感じることだろう。役割───男は自分がいなければ回らない世界を酷く嫌う人種だった


「新たな神力の覚醒には決まって何かしらの厄災が猛威を振るっている状況にあるのです」


「…」


 面倒ごとの予感に男はロッツォの話に耳を傾けつつ目頭を押さえ咳払いをした


「既に世界をお支えになっている柱の方々では対処が困難であるが故に…」


「分かりました」


 男はロッツォの話を遮ると頭を掻きむしり、部屋に備え付けてある椅子に腰をかけ、肘をつくと大きくため息をついた


『これが代償か』───男の脳内で『神力』と言う得たいの知れない、不名誉極まりない力の使い道に大きくため息をついた


「◾️◾️さん」


「そのイズモと言うのは日の昇る方向と言いましたが具体的にはどちらにあるのでしょうか?」


『思い切りの良さ』───男は面倒ごとを先延ばしにすることを嫌い、早急な解決に乗り出そうと考え件の地に向かうことを決意した

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