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人間が人間を生んでいる事実。 その人間の生命を支配する神(GOD)とは いったい何者なのか?

 銀河は悩んだ。とことん悩んだ。

人間の寿命を決める神(GOD)の存在に

真正面から立ち向かうことに苦悩した。


 銀河は敬虔なキリスト教徒であり

神の存在を信じ、神に救われていると思っている。

その神に抵抗することは

人間をやめることでは、とも思っている。


 しかし、人間が人間を生んでいる事実。

その人間の生命を支配する神(GOD)とは

いったい何者なのか?

そして、いったいどこにいるのだろうか?

神は生物なのか、それとも創造物なのか。

銀河が信仰している「キリスト教の神」とはどう違うのか。

勝手に人間の寿命を決める、「まやかしの神」の理不尽さに

銀河はやっと気づいたようだ。


 人間の寿命を刻印する偽の神(GOD)が存在しなければ

人間本来の地球になれるのでは、と銀河は考える。

銀河は地球軍隊教育機関にあった

未来洞察装置を使って、偽神(GOD)の居場所を

確かめようと決心する。


「神はどこにいるんだ。明るい光の天体に神が宿る?

その天体とは何だ。

もしかして、地球から見えるあの月のことか」


 月は地球をまわる衛星だ。

月の直径は3477kmで、地球の約4分の1。

質量は地球の約80分の1。月には、大気も水も存在せず

その表面は大小無数のクレーターだらけだ。

月は32億年ほど前にその活動を停止した。


「神が月にいるとは・・・

しかも、神は人間をコントロールするマシーンだとは」

銀河は、凍りつくような衝撃を覚えた。

神という巨大マシーンを無数のロボットが警護するという

パーフェクトなロボット・コミューニティを形成している。

神(GOD)の軍隊は強力なロボット・アーミィーなのだ。


 月面の夜の地表温度は  -170℃~-185℃  で

昼の最高地表温度は 130℃ にもなる。

月に生物が生きるのは不可能だ。

だから、今まで特殊器械装置が独占してきたのだ。


 しかし、神(GOD)というマシーンを

いったい誰が創造したのだろうか。

月に存在するロボット達は人間が作り上げた物で

そのロボット達が神(GOD)を産んだのだ。

人間に無造作に使われてきたロボットの反乱と復讐が

神(GOD)の姿として現れたのだ。


「これは手ごわいぞ。火星どころの比ではない。

金星と木星の援軍を得て戦わないと勝てない。

もしかしたら、金星人の寿命が30年と余りにも短いが

これも神がコントロールしているのかもしれない」と

銀河は思った。そして、早速、金星の王子と

月にいる神(GOD)への総攻撃作戦会議を開く。


「月と地球の間の距離はわずか 50万km です。

火星まで 7800万km もあるんですから

それから考えると、遥かに近いです」と王子が言う。


「話は飛びますが、太陽は10億年後には

今よりも 15 % 以上明るくなり、地球上の水は蒸発し

生命は滅亡するでしょう。

せめて、今ある地球と惑星を守るために

全力で神と戦いましょう」と銀河が言う。


「ロボットと戦争するということは

コンピューター戦争を意味しますから

攻撃プログラムが大事になってきます。

最強のブログラムを作るのに5年はかかります」と

王子が言うと

「最近、超大型コンピューターを開発しましたので

それを1000台使えば、1年以内に完成します」と

銀河が自信を持って説明する。


 半年後、銀河は地球と月のちょうど中間に

宇宙攻撃センターを作り、そこに地球で作った

攻撃プログラムを転送し

センターでスーパー爆撃機の製造を開始する。


 宇宙攻撃センターから月まで

わずか25万kmに短縮された。

銀河と王子は、このセンターが完成されて以来

部下とともにセンターに常駐している。 (16)


☆ 明日が最終回です

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