火星の狙撃隊が、一瞬の内に全員倒れる。
「これから地球人の公開処刑を行う。
死刑執行狙撃隊、構え~!」
「ビィビィビィ~!」「ビィビィビィ~!」
火星の緊急警戒サイレンが突然鳴り響く。
「ビィビィビィ~!」「ビィビィビィ~!」
警戒サイレンが鳴り止やまない。
「あれは何だ!」
ブーメラン型の黒い物体が突然1000機飛来し
公園の空を真っ黒に埋め尽くした。
「あれっ、消えたぞ!」
不思議な物体は消えたり現れたりする。
そして、空中に静止することもできる。
1機が垂直に降りて来た。
そして、緑の光線を放射線状に発射した。
「ビィー!」「ビィー!」「ビィー!」
火星の狙撃隊が、一瞬の内に全員倒れる。
この未知のブーメラン型物体のドアが開いて
両目が飛び出した生物が降りて来た。
そして、銀河と原田を救出して飛び立った。
この生物も戦闘機と同様に姿が消えたり現れたりする。
地球社会で言えば、透明人間や透明物体なのだ。
「大尉、遅くなり申し訳ございません」
「心配していました。ウォッチから緊急無線を
発信しました。よくキャッチできましたね」
「大尉、これはいったい?」と言って
原田少尉がきょとんとしている。
「少尉、木星人だよ。私の秘密の陰の部隊なんだ。
昔、木星人を助けたことがあってね。
木星人は透明になれる宇宙人だよ。
このことは幹部数名しか知らないんだ」
木星は火星の隣で太陽系の第5惑星。
太陽系惑星の中で大きさ、質量ともに最大で
ガスを主成分とする「ガス惑星」である。
その成分は水素が90%、ヘリウムが10%だ。
直径は14万2800kmで
太陽の約10分の1、地球の11倍。
木星はわずか9.8時間で1回転する惑星。
英語では Jupiter (ジュピター)と言い
古代ローマ神話の神ユーピテルを語源とする。
「大尉、木星に帰還する前に火星を消滅させます」
「全機に告ぐ。 MB 弾を投下せよ!」
MB 弾は空中で花火のように爆発し
毒ガスを放射し、大地を割る破壊力がある。
1000機から雨のように投下されたMB 弾で
火星は真っ赤な炎に包まれ
真っ二つに割れて宇宙に落ちて行き、ガスとなった。
更に10年が経ち、銀河は35歳で
アース・アーミーのトップ、総司令官になっていた。
そして、地球を支配する神(GOD)に
遂に真っ向から立ち向かっていくのだ。 (15)