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私は自分自身が可愛いだけー本当にー
私は、もう一人の私、堤真優を知りすぎるぐらい、知っている。昨日の会話。ヤクザを乗せたとかで、髪の毛が一本もない、ヤクザに真優はタクシーの中、口説かれたとか、なんとか。まあ、いいよ。私は真優を、真優は私のヌードをデッサンしている。
『キャンバスに自分の裸を刻む女』
を私たちは製作中。しかし、真優はきれいだ。ということは私自身もきれいなんだ。嬉しい。私は、一旦筆を、置いて、真優を抱きしめ、セックスを始めた。私たちの身体には絵の具がベトベト。笑う、真優と私は、シャワーを浴びて、バスタブでまた、愛し合う。狂っている。全てが狂っている。人間なんて、自分と自分の愛する人が可愛いだけだろう。
「真優さ、白兎神社、行こうよ」
「うん。もっと、むすべるようにね」
私の舌と真優の舌が絡み合う。私たち二人はは青いコートに身を包み、駐車場へと歩く。私は助手席へ。真優は運転席へ。同時に座り、お互いのヴァギナに触れる。私の肩には一眼レフカメラ。真優を映し続ける。きれいだ、本当にきれいな、堤真優がこの世に二人いる。