ME×ME
真優と私は、食事を済ませてから、すぐに眠りに就いた。あっ、もう昼の11時か。真優はぐったりと眠っている。デートか。私は、ポストに手紙を発見。『南真紀子』さんからだ。彼女は画家。昔、私と真優は真紀子さんのモデルをやったことがある。それからというもの、真優も私も趣味は絵を描くとこ。リビングで眠い目をこする。真紀子さんは、新宿で個展をするとのこと。そかそか。キッチンに、真優と私は、キャンバスと画材を用意している。何故かな。今日のデート、やめようかな。私は真優を描きたくなった。私はキャンバスに、一筆。真優の胸を描いた。私は、煙草が空のことに気づき、服を着て、マンションの前のコンビニへと向かった。
「お、真優ちゃん。元気そうで。何、煙草かな」
「そう、138番、二つ、ください」
「はい」
背の高い女性店長さん、大沢さんと立ち話。コンビニもタクシーも大変だねと。もう一人の真優と私の区別が全くつかないと大沢さんは笑っていた。
「私も、もうひとり私が欲しいよ」
大沢さんは、そう言って、老人男性客の対応へと向かった。私は喫煙所でキャメルを吹かす。気持ちいいな。煙草って。今日、どうしようかな。デートかなデッサンかな。真優は私のヌードを。私は真優のヌードを。何かあるたびに描いている。同一人物。世界に二人な私たち。私は交差点を歩き、マンションへと帰った。今日はいい日になりそうだ。愛してるよ、真優。私は、真優を愛している。モヤモヤしたことなんて忘れてしまえばいい。この世に二人も存在する、堤真優という女。