表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/5

私と私

「真優。少し、痩せた」

「うん、少しね。寝る前に食べるの、やめたから」

「ふうん」

私は、もう一人の私、真優が運転する軽自動車の助手席で真優が用意していた缶コーヒーを飲む。真優はきれいな女だ。私もきれいな女だ。職業も一緒。タクシードライバー。昔、二人の堤真優が高校の卒業アルバムに書いた将来の夢。『タクシーの運転手さん』。それが叶った。私たちが嫌いだなぁ。と思う、人間のタイプも同じ。プライドだけが高い奴。よく、小さな頃から、一つ屋根の下、思ったものだ。私は真優を愛し、真優は私を愛してくれる。テレビのバラエティ番組にも出演したこともある。

『ナルシストな美人タクシードライバー』

とかなんとか。私たちは、鳥取の街を北上して、真優が暮らすマンションへと向かう。真優は、今日、オレンジのワンピースに緑のカーディガン。私は、黒いワンピースに今日は袖を通した。不思議な関係といえば不思議な関係だ。子供の頃から、よく笑われ、よく、ナルシストな私たちは馬鹿にされた。煙草に火を点ける、真優。コンビニの駐車場で休憩。今日は3月3日。金曜日。私はあくびを残して、真優と同時に車に乗った。

「今日、これから、雪だって」

「ふうん。寒いもんね。『林檎』は元気してるの」

「うん、ここんとこ、よく食べるようになったよ。デブ猫ちゃん」

「ふうん。それはよかった」

林檎か。林檎は真優が大学の頃に拾ってきた猫。オス。ぽっちゃり、可愛い猫ちゃんだ。私も真優も同時に缶コーヒーを飲み、マンションの駐車場に到着。車から降りた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ