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結局私は在り来りな特にひねりもなく面白みのないような返しをしてしまった。
その後既読はついたが返信は無く、全くもって期待なんてしていなかったけれど少しだけ落ち込んだのはここだけの話だ。
部屋に戻る。
しかし、過去の私は良くやったと褒めてやりたい。改めて客観的にこの部屋を他人の部屋だと考えて見た時に、なんて汚いんだと思った。
え、待って、足の踏み場無いけど一体誰の部屋なんだ。そう、私だ。
声に出すことも無く汚い部屋に居るのも虚しい。
もし、万が一歌夜さんがご降臨される可能性も考慮するならば綺麗にしておいてそんはなかろうて。
テーブルの上に圧倒的な存在感を醸し出す茶封筒になるべく触れないように部屋を片付けて行く。
ある程度片付いた時には日は沈み、心地よい疲労感を感じるほどだった。なんと言うか生きていると思えるような日だった。
さて、ここで私は選択肢がある。
私は意を決してとった行動は……




