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神速の軍師 ~転生した歴史教師の無双戦記~  作者: ペンシル
第一章 転生と軍師
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一章 第十話 軍部能力テスト1

すみません、昨日投稿し忘れましたので今日2話投稿します。

 俺たちは闘技場に来ていた。

 

 闘技場

 体育館のようなものである。

 様々な道具が置かれているので、色々と試せる、便利そうな施設だ。


 ここで特技を披露するのだが、何故か初めが俺になってしまった。


 というか、俺に特技なんてないぞ!?

 戦術に関してはそれなりに知っているつもりだが…

 それをどう示せと!?


「まあ、まず自己紹介からだ。俺はヒムラ。軍部に入ったのはシネマ国に復讐するためだ。」


 そういうと、みんな驚く。

 そりゃそうだ。

 みんな俺を好奇心で受験してたまたま軍師になった小僧だと勘違いしていたからだ。


 アカマル、将軍が言う。


「なるほど。なぜかお聞きしても?」


「ああ、俺はシネマ国に襲撃された村の生き残りだ。みんなそこで殺された。俺も剣を振ることができなかった。その後悔を打ち消したい。」


 アカマルはそれを聞くと、


「…わかりました。俺たちはヒムラ様の望みを叶えるべく、全力を尽くします。」


 そう忠義を誓ってくれたのだ。

 みんなも、それをみてなのか、はたまた俺の理由に納得したのかわからないが、次次に跪くいて忠義を誓ってくれたのだ。


「ああ、ありがとう。」


 中にはまだ不満げな奴もいそうだが。

 とりあえずこれで良い。

 

「では、ヒムラ様の特技、見せてもらえないでしょうか?」


 そうアカマルに言われ、戸惑う俺。

 いやそんなの準備してないよ!


 ぐぬぬぬぬ…。

 まあ、特技でなくてもいいかな。


「そうだな。俺の軍師としての特技を見せるのは戦場だ。まあただ、俺は軍師試験を全問正解してここに来ている。」


 少し、いやかなり自慢が入っているが、許せ。

 今俺が誇れることはこれしかないのだから。

 

 しかし…


「ああ、俺もプレゼン100点でしたよ。」


 とアカマル。


「俺も飛び抜けた成績だとは言われたけどねー。」


 と、歩兵隊長ユーバ。


「流鏑馬だったら俺は全部撃ち抜いたぜ。」


 と騎馬隊長ドルトバ。


「ふん。私も神童と試験官に褒められるくらいだったから。」


 と魔法使い隊長テルル。


「…姉様、私たちは試験10秒でメダルを取ったわ。」

「そうねレイ、この人たちとは比べ物にならないわ。」


 と、ロイユイ姉妹。


「フォッフォッフォッ、私も100点でしたぞ!」


 とメカル。


「私は皆様が羨むので、控えさせていただきます。」


 とユソリナ…めっちゃ気になるその成績。


 …どうやら満点は普通らしい。

 とんでもない奴らが集まったな。


 というか、みんなの、これで終わりですか?、みたいな目線が痛い。


「ま、まあ俺の実力は戦争時に発揮されるだろう。じゃあ、アカマル!なんか特技を見せてくれ。」


「わかりました。」


 そういうと、アカマルはみんなの前に立って、


「少し危ないから、離れててください。」


 そういうと、みんなぞろぞろと離れる。

 どんなものを見せてくれるのだろうか。


 するとアカマルは「炎創造(CreateFire)!」というと、魔力を放出し、半径1メートルほどの丸い炎を出した。

 そして、「火力弾(FireBall)!」というと、その炎を前方に飛ばす。


 んーただの火力弾(FireBall)に見えるのだが…。

 二つの魔法を重ねているのか?

 しかし、みんなは驚いていた。

 特に、テルルとメカルは。


「なるほど、赤魔法の併用ね。なかなかやるじゃないの。」


 と、テルル。


「それに火力弾(FireBall)はともかく、炎創造(CreateFire)は難易度高めの魔法。それを球体にまとめるとは、かなりのやり手でしょう。」


 と、メカル。


 そんなに凄いのか、という意味を込めてメカルを見ると、メカルは大きく頷く。


「そうですとも。魔法の併用は、とても高度な技術を要求されます。」


「なるほどな」


 そう話していると、アカマルが帰ってきて、


「俺は、『赤魔法の加護』を持っているので、そこら辺の扱いはお手の物なんですよ。それに『扇動の加護』でみんなの士気を高めることができます。」


 えっと、確か加護ってチート能力みたいな感じだったか。


 それをこいつは2つも持ってるって?

 凄いな!


「おう、アカマル!凄いなお前。頑張ってくれよ。」


「ハッ!」


 なかなか頼もしい人材が出てきた。

 

 さて、次は、


「歩兵隊長!ユーバ。」


「はーい!」


 何やら元気いっぱいの声が聞こえてきたが…

 そちらを見ると、金髪の少年が手を上げている。


 んーと、こいつか。

 俺がいうのも何だが、結構なガキだぞ。

 それに、ずっと笑みを浮かべている。

 それも、初めて会った時からずっとだ。

 

 初めて見たときは好印象になるのかもしれないが、ずっとそうされると何だか不気味だ。


 奇妙な迫力を持つ少年。


「じゃあ、僕の特技見ててねー。」


 そういうと、ユーバは笑みを消す。

 ユーバの周りで何かが怪しく漂い、それはやがて強く光る。


「!!」


 雰囲気が変わった。

 ユーバは前を見ると、叫ぶ。


電頼崩御(サンダーレイン)!」


 生み出された光が、稲妻となって駆け巡る。

 凄まじい音が鳴り、直後、闘技場の奥の壁が焦げているのがわかる。


 誰もが動けないでいた。

 その凄まじい力は、誰もを圧倒する。


「…とまあこんな感じです。」

 

 戻ってきたユーバが笑みを浮かべて言う。


「お、おう。凄いな。」


「これは、『電撃の加護(エレクトリカル)』使ったんだ。光を創造して放つ。魔法を掛け合わせるものとはちょっと違うけど、強力だよ。」


 なるほど。

 つまり今のは魔法ではなく、加護の力を使った技なのか。


「それにしても、ネームドの加護を持つとは…。」


 メカルが言う。

 ん?ネームド?


 メカルによると、ネームドとはどうやら加護の中でもかなり強力なものらしい。

 それが有れば世界を滅ぼせるほどの威力を持つ加護。

 それがネームドと呼ばれ、恐れられている。


 そんな危険な能力を持ってんのかこいつは!?


「…お前、間違えて使うなよ。」


「もちろんだよヒムラ様。普通は軍団指揮にしか使わないし。こんなふうに。」


 そういうと、ユーバの頭の上に、光の矢印が現れた。

 

 あーこいつが選ばれた理由が分かった気がする。

 この矢印は、歩兵隊の動きを一人一人に示すものだ。

 おそらくこの光を操作して、軍団を操ることができる。 

 戦術とは、それを個人が把握してこその戦術だ。

 となると戦術にはもってこいの能力だ。


 こいつの性格は少々難ありかもしれないが、まあそれを相殺できるほどよい能力だ。


「よろしくな、ユーバ。」


「よろしくね。」


「…一応上司なんだから敬語使えよ。」


「…わかりました!」


 物わかりが良くて助かる。

 

 


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