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子羊令嬢とナルシスト王子  作者: もちうさぎ
9/10

君に会うために

今年は小説に全力で取り組みます!

暇つぶしじゃなくて、楽しんでもらえるように頑張って書きますので、よろしくお願いします!



はい、リア・クロードです。

ただ今殿下…じゃないレオン様と一緒にいます。

なんてことでしょう!?


「えー…と、レオン様?」


「なんだい?」


「この遠く離れた領地に第1王子であるレオン様みずから視察にこられたのですか?」


「だから、いったじゃないか。君に会うためさ☆」


キラリーン、ううう、眩しい。

それは言っていたけれども…


「冗談ですよね…?」


「本当さっ」


マジですか…

レオン様を狙っている令嬢なんて、掃いて捨てるほどいるというのに。

なぜ私なのですか!?

スタイル抜群で美しいと評判の社交の華、ルディ様を筆頭に縁談があったときいていましたが…

今の素直な気持ちは戸惑い。


「困ります…」


「ああ、子羊ちゃん…君を困らせたいわけじゃないんだ」


「こ、子羊ちゃん!?一体誰のことでしょうか?」


嫌な予感しかしない。

ここには私とレオン様の二人。

ということは


「君のことに決まってるじゃないか☆」


やっぱりですかー!


「い・や・です!」


「さっきから思っていたけど、君ってこんな大きな声でるんだねー」


へえーと興味深そうに見つめられる。

そういえば、家族以外に大声で話すのは初めてだ。

レオン様だから、なのかな。

だって、こんなに私に興味持って、プライベートに踏み込んで来る人は初めて……いや、嬉しくないけどね。


「レオン様こそ、その、私のようなものを選ぶ悪趣味で、ストーカーじみた人だとは思いませんでした……」


「き、君、ズバズバ言うね。まあ、いいさ!君になんと言われようとも僕の美しさは変わらないからね☆」


な、何言ってるんですか……


「リア、王子殿下が来られたとは本当か!」


「遅いです!父様」


田舎だし、仕方ないんだけど。

つい、父様にあたってしまう。

先程から、意味不明のことばかりで私も動揺していたの。

父様は、牛の餌やりにいっていたから、ここから1キロ離れた場所にいたはず。

走って来たのか息が切れ切れだ。


「リア、そんなふうに言っちゃ可愛そうよ~?王子殿下、ようこそこのような所までお越しくださいました」


最上級の礼をとる。

はっ、私も最初にそうするべきだった!

あまりの驚きで忘れていたなんて、言い訳にならないよね。

母様と父様の後に礼をとる。


「ところで王子殿下、リアともう仲良くなられたのですね」


「母様!いつから見てたのですか!?」


「いつからって最初からよ~」


全然気づかなかった。

ていうか、声掛けてくれれば良かったのに。


「ええ!もう、すっかり仲良くなれました。気を使って暖かい目で見守ってくださったのですね?!」


お、おお。

そうなのですか……?

面白そうだから眺めていたのでは、と思う私は心が澱んでいるのでしょうか……?


「リ、リア!王子殿下に粗相をしていないだろうな!?」


慌てふためく父様。

確かに、王子が「ここ気に入らなーい」と言われればとり潰されてしまう小さな領地かもしれない。

だけどね、酷くない?

粗相しているのは、王子の方ではないかと思うの。

あった女性に子羊ちゃんだなんて!!!

可哀想よ。

私を子羊ちゃんに例えるなんて。子羊に失礼ではないかしら?

子羊は私よりとおっても可愛いんですもの。

まあ、王子だから許されるのかな。

多少言動に難があっても。

私は許されないよね。

身分が天と地だもの。

いくら令嬢とはいえ、この辺鄙な領地に住む令嬢と王都に住む煌びやかな王子。


「……する訳ないじゃないですか!」


王子の発言・提案を否定しただけで粗相にならないよね?うん、ならない、ならない……


「そうだよ☆僕と愛を深めていたんだよね?」


は?

何を言っているのでしょう。。。

聞き間違いですかね?


「なんだと!私は許さないからな!例え王子だろうと、まだ嫁には出さんぞ!リア」


いやいやいや、愛、深めていないし。

ただ話していただけなのに、何故このようなことになっているのか……

レオン様のせいか!


「変な発言はやめてください!レオン様!」


「れ、レオン様だと……私は許していないぞ!」


レオン様と呼べと言われたから呼んでいるだけなんですけど!?

不可抗力ですよね?

だって、王子の命令ですよ?


「まあまあ、仲が良くって結構じゃありませんか、ね?」


母様がどうどうと動物を宥めるように父様にいう。


「いや、まあ、仲がいいことはいい事だが……」


父様は母様に弱い。

あっという間に意見を覆す。

味方が……!


「っていうことで、親公認だね☆」


ううん!?

ていうことで、とは、どういうことでしょう?


「え、いや、どういうことでしょう……?」


「恥ずかしがらなくてもいいんだよ☆」


ううん、恥ずかしがってない!全然!

意味不明なだけです。


「僕たちは晴れて婚約したということさ☆」


そうなの!?

意味が分からないです!

まず、そうですね……

私の意思は!?




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