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第八話


どーも…

お久しぶりです。

視線の先。和美の傍らには、沢の姿が。

いつの間に。その言葉は声にならなかった。

ただただ、『仲間』の意味を噛み締めていた。

「玄武と…白虎は…?」

「妖化はしないんだと。俺らに負担をかけたくないらしい……」

俺、そんなに弱くみえるかなぁ、と呟く純を見て沙羅は微笑む。

この『仲間』という絆が永遠に在れば良いのに。そして、『四神』という『仲間』が。

「ほら。大丈夫だろう…俺達だって……青龍だって居る…」

「うん…分かってる…」

そうして、空を仰ぐ。

二匹の龍、そして巨大な鳥が対峙している。

途端に、青龍が鬼に噛み掛かる。必死に身じろぐ赤い龍は声ともならない悲鳴を

上げた。

その時だった。

沙羅は『鬼』から、何か違うものを感じ取った。よく解らない感情。これは、何?

そう……

「悲しんで…いるの…?」

沙羅の呟きに、純は目を見張った。

「聞こえているんでしょう…?ねぇ…やっぱり悲しんでいるの…?」

夢だ。

夢で聞いた声は確かに悲しんでいた。それは気のせいではないはずだ。

「何に悲しんでいるの…?寂しいの……?」

ふらりと、沙羅の体が純の手の届かない場所に行く。

「おい……」

手を伸ばして彼女を取り戻そうとする。しかし、腕が上がらない。沙羅自身がそ

れを望むかのように。

「沙羅…先輩……」

和美の小さな声が聞こえたか。だが、沙羅の耳には何も入らない。

聞こえるのは、別の音。悲しみで溢れた、声だった。


『なぜ…私はそこまで無力ではない……!』


真っ暗な世界で。

あなたはこんな事を望んだ訳ではないの…?


『神になる資格が無いと言うのか…審神よ!!』


そうか……

本当は救いたかったのね。

悲しむ人間を。

涙を流す人が居なくなるように。


「もう……あなたは泣かなくていいよ……」




沙羅が纏う雰囲気が一変し、柔らかく、優しい。癒すような、力だ。

その力に煽られ、長い髪が翻った。

前髪の下から覗いた瞳はいつもの漆黒のそれではない。深い、蒼だ。

「いいよ。泣かなくて。本当は違うんでしょう?こんな事、したくないでしょう……」

沙羅の変化を察した青龍は龍のまま、彼女を背に乗せた。

朱雀も鬼への攻撃を休め、青龍の隣にならぶ。

沙羅は赤い龍の黄金の瞳を見つめる。綺麗な色を、している。

「認めて欲しかった。そうよね?解って欲しかった。だから……力を求めた……」

黄金の瞳が、揺れる。

もう彼に殺気はない。有るのは悲しみと虚しさだけだ。

「一緒に…帰ろう……?元在る場所に」

瞬時に赤い龍が消え失せ、落下する人影が目に映る。

「やば……っ……」

沙羅は咄嗟に立秋を放つ。しかし、それは更にまずかったと悟った。

今は青龍を妖化するために霊力を解放していたのだ。そのため、季立を使ってし

まえば明らかに霊力不足となるだろう。

「きゃ…っ…」

予想は的中。

一瞬、体が中に浮く。次いで、落ちる感覚。

まずい。かなりやばい状態だ。

なにしろ、青龍も疲れているはずだからだ。




いやはや。

全く持って、話の進みが遅い。

すみません。

受験生何でお許し下さい。ぁぅ…

それはそうと10月16日確認…

一万人突破!!!!!!!!

有難うございます!

これからも、もう少し続くと思うので…

よろしくお願いします!

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