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短編小説集  作者: 裕澄
3/40

星屑の夢たち~一笑入魂~

お笑い芸人と放送作家のお話


ほぼ会話です。

芸人×ケンカ

「だぁ~からぁ!!ケンカしてもいいけど、仕事に持ち込むなって、何度も言ってるでしょ。」


私、小林裕希(こばやしゆうき)は、アラサーの構成作家。

構成作家っていっても、

番組を作るより、お笑い芸人のネタとかたまに番組構成に携わってるって感じ。


今現在手をやいてるのは

大手事務所所属の男性コンビ ベイビーファイア

「コバ姐!!今回は、オレ悪くないっすよ。コイツが悪いんすよっ!!」

175㎝のチャラ男芸人 ミナミ この男マジで問題児。


「…はいはい。ミナミの言い分は分かったから。んで、レンは??」


「仕事すっぽかしてる(飛ばしてる)訳じゃないんで、コイツみたいに。」170㎝のイケメン芸人 レン この男も相方よりかはマシな問題児。


「…はぁ。先輩の生放送ラジオに遅刻てるんだけど??」


面倒を見ている芸人が自分の携わるラジオ番組に出てくれるのは、嬉しいんだけど…

「あのさぁ…私だけじゃないんだよ??迷惑かけてんの。」


大手事務所になればなるほど、若手の現場にマネージャーが付く事は少ない。


だからこそ、現場にいて面倒を見ている私にクレームとか怒りがドンドン来る。

まぁ『お前面倒みてるんだろ??どうにかしろよ!!』的な事。


「作家さんに、スタッフさん 音響さん ディレクターさん プロデューサーさん そして、メインで番組やってる

田町大志(たまちたいし)のお二人にも、迷惑かかってんの。わかるでしょ??」


「その辺ちゃんと分かってる??」

ラジオやテレビ ライブだって一人で出来るモノではない。

「「分かってるんですけど…。」」

…はぁ。これ分かってるけど、理解してないタイプなんだよね。


所属事務所がデビューしてすぐ

イケメンコンビ って売り出したモノだから、仕事が少なくなってきたこのタイミングで、

まだスター気どり(天狗)で扱いに困る業界の人も居るのよ。ベイビーファイアは。


「後、お説教ついでに…ミナミ??出待ちのファン(お客さん)ナンパ(手出し)禁止ね。」最近は特に、ファンと芸人の距離が縮まってファンをナンパする(手を出す)芸人が増えて来て色々とトラブルに発展するし、イメージも悪くなる。

マイナスが大きいのになんでやるかなぁ~。とは10代からお笑いを好きな私は思うけど、そこは一旦置いておく。


「じゃあ…今夜一緒にお洒落なbarにでも行きませんか??裕希お姉様。」

はぁ…懲りてない。多分その内痛い目見るよ、ミナミ。


「…ナンパしてる位なら、お前もネタ1回は書いてみろよ。」

あぁ~。それ言っちゃうんだ、レン。


「っ…てめぇ!!ネタ書いてる位で調子のんじゃねぇよ!」

ネタを片方が主に書いてるパターンのコンビは、ケンカすると大体このワードを出してくる。それも定型文か、って思う確立で。

「お前が書く才能ないからだろ??」


「オレだって、本気になりゃあネタ書けるっつうの!!

お前みたいに、ずーっと部屋に籠ってネタ作ってるよりマシだけどな。」


「ファンの子にとっかえひっかえ、手を出す方が悪いんじゃない??」


「お前が普段ファンサービスが良くないから、俺がファンサしてやってんだよ!!」

「そっか、ファンに手を出すのもファンサービスの一環だったんだ…へぇ。」


本当に低レベルの争いというか…

本人達には大切なのかも知れないけどね。


「…いい加減にしなよ。

別に、ベビファが仲悪かったってどうでもいいの、私的には。

アンタ達プロの芸人でしょ??仲が悪かろうが良かろうが、

お客さんがファンが見てる所で私情を挟むのは、どうなの??

ベビファが見せたいのはネタだよね?

ケンカしてる所じゃないよね?

わかる?」


「もし、このままベビファが仲違いして解散しました~。ってなるとするよね??もう、ミナミとレンだけの問題じゃないんだからね。

応援してくれてるお客さんに何て言うつもり?顔向けできる??」


そこまで私が言い切ると二人とも神妙な顔つきに変わってきた。

「…ってな訳で、来週のネタ合わせまでに仲直りしてなかったら、単独ライブの作家やめる(降りる)から。」とトドメの笑みを浮かべた。

ケンカしてるだけで終わりましたねある意味(笑)

続編でちゃんと完結します。

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