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短編小説集  作者: 裕澄
10/40

LadyDiamond

珍しく、恋愛モノです!!

ある、歌を聞いてこのお話を考えてみました!


作品キーワード

恋愛×ファッション

「ねぇ。アンタ自分がしてる事わかってんの?」

あたしは、目の前に立ってる男に問いただした。


この男は、

朝霞凌平(あさかりょうへい)わたしの彼氏。

「かえで、何言ってんだよ?そんなに怒るなよ。」

凌平と出会ったのは10年前、高校生の時

昔から、彼女を取っ替えひっかえ

色んな子に手を出してた

プレイボーイ。


凌平と再会したのが3年前。


凌平が大学を出て仲間内と作ったジュエリーブランド はじめての発表会。


そこに私は、会社の先輩と雑誌の取材に来てた。

『新進気鋭のイケメンデザイナー』とか、言われてキャーキャー黄色い声援を浴びてた。

仕事に私情を挟むのは、あたし自身好きじゃない。

そこそこ大きな出版社だから公私混同で

デザイナーと仲良くしている人もいるらしいけど、

私は、全くその気がなかった…ハズだったんだけど。


独り暮らししてる凌平の部屋に取材として行ったら

学生時代変わらず片付けがヘタクソで、部屋の中が汚なかった。

好きなモノ以外に興味が無いからこうなる。


汚ない部屋を見ながら

「これじゃあ…写真にとれませんね。」と、先輩と話してると、

棚原(たなはら)のその顔、超懐かしいんだけど。高校ん時オレん家遊びに来た時も、そんな顔してたよなー。」

って、取材入ってんのに掃除してない事を棚に上げてケラケラ笑っていた。

「なに??棚原っ! 朝霞くんと知り合い!?なんで、言ってくれないのよ!!」先輩がびっくりしていたので、

とりあえず、高校時代の同級生で仲良しグループ内の一人だった。と説明した。

そして、ブランドの発表会に行くまで凌平がアクセサリーとか好きなのをすっかり忘れてた事も、先輩と凌平に話した。


まぁ…その後は色々あって、食事とか友達としている間に

「オレ達付き合おうよ…オレには、お前しか居ないんだ。」と言われて付き合いはじめた。

そして、大人になったからなのか派手に遊ぶ事も、少なくなって安心してたのに…。急に凌平の家に押しかけてみたらこれだ。


「せっかく、あの時とは変わった。と思って付き合ったのに…やっぱり、他の女が居たんだね。」はぁ…とあたしはため息をついた。


「そんなこと無いって!

オレは、かえでだけ!!だって!」見え透いた嘘だって事はわかってる。だって…


「じゃあさ。あのクローゼットからすこ~し出てる、あのチェック柄の布はなに??」と、

あたしが指摘した瞬間チェック柄の布が動いた。

「もうバレてるんだから…出してあげなよ、凌平。クローゼットなんかに、隠してないでさ。」


凌平は観念したように、クローゼットの扉を開けた。

そこには…

「えっ…KaNade(かなで)ちゃん!?」

うちの雑誌にも出てくれてる、女子からの人気も高いモデル KaNad だった。

「…っクローバーの編集さん??」

お互い素性を知らない他人同士の方が楽だと思う。だって、今後顔を合わせる事がないんだから。


仕事をしてるKaNade ()が相手とはね…


「…悪いけど、KaNadeちゃん。凌平と別れてくれない??」


「かえでさん??だっけ??…アナタこそ、凌平さんと別れて下さい。かなで、凌平さんに愛されてるんで。」

KaNadeは、小悪魔みたいに笑った。

「…残念ながら、凌平に愛されてるのはあたしもだから。」

ここは、強気にならないとKaNadeの思うツボ。


「まぁまぁ、二人とも落ち着けよ。」


そう言って、キッチンに行った凌平はポットからお湯を出すと、お湯を注いだマグカップを3つ持ってきた。


「とりあえず、温かいの飲もうぜ。インスタントしかないけどいいよな??

かえでは、コーヒー。

かなでは、ココア。

…だよな。

オレは~何にしようかな~」

凌平は呑気に、ステック型のパッケージを破って、

インスタントドリンクをの作りはじめた。


凌平の神経の図太さは、ある意味誉めるべきなのかも知れない。


「凌平…あたしと、KaNadeちゃん

どっちを選ぶの??はっきりしなさいよ。」


「…オレは二人とも愛してる。」

そういいきった凌平は、抹茶ラテの入ったカップに目線を落とした。


「そっか…だから、同じデザインのリングを、あたしとKaNade ちゃん両方愛してるから

2人とも持ってても、おかしくないって事??」

あたしは、チェーンネックレスについた、凌平とお揃いのペアリングを、KaNadeに見せた。

「えっ…同じデザインのリング!?」 そのリングは、KaNadeがしているリングと全く同じモノ。

『愛する人の為だけに作った、オレのオリジナルペアリングだ。』

そう言ってあたしは、凌平の手から受け取った。


「…凌平さん『愛する人の為に作った』って…かなでの為に作った大切なものって…言ってくれたよね??」

ココアが入ったコップが小刻みに揺れて、KaNadeがポロポロと泣きはじめた。


…本当にこの子は小悪魔。まぁ、あたしが気付いてるだけで、凌平にとっては気付かない方がいいのかも。

…この先の為にも。


「…凌平、もういいよ。このペアリング返すね…。」

あたしは、チェーンネックレスからペアリングを抜いて、テーブルに置いた。


「女の子は泣かせちゃダメ。…アンタはプレイボーイだから解んないかも、知れないけど。…かなでちゃんの事、幸せにしてあげてね。」


あたしは、凌平が入れたコーヒーを一口だけ飲んで、立ち上がった。

「…凌平。仕事で会った時

嫌な態度とってたらごめん…LadyDiamondレディダイヤモンド の新作…楽しみにしてるから…じゃあね。」

そう言ってあたしは、

凌平とKaNadeの方を振り向かず、凌平の家から出て行った…

なんだか、

凌平がクズな気がします(笑)

KaNadeは、絶対わかってやってますよ。絶対!!(笑)


そして、かえでちゃんが可愛そうですね…

ちゃんと、次回話で

幸せにしてあげたいと、思います。


ちなみに、凌平 って名前は

作者の元カレくんの名前です。

漢字は確か違ったと思う…多分。

こんな人ではありませんでしたが(笑)

そして、恋愛モノっていいつつ

三角関係だっていうのは、作者の好みです。

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