表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

しるし2(詩集)

シロヒトリ

作者: さゆみ



夏の夜の帳が下りる

あなたは白いツバサをたたみ

生温い壁に寄り添う

理由(わけ)なんて聞かないわ

どうせあなたは何も言わない



お前に言ったからって

どうにかしてくれるのかい

笑わせないでくれ

お前は俺が憎いのだろう

敵意しか感じないね



勘違いしないで

あなたに特に関心はない

ただ 私も蝶にはなれないから



夜を知ってるか

本物の夜を知ってるか

知りもしないくせに






せめてあなたみたいな

白を纏ってみたかった



闇の中で生きる俺の宿命だ

でも白は好きにはなれない



夜の中に溶けることが出来ない

あなたはきっと歯痒いのよ

でも それは 我儘

そして 私も 我儘



蝶にはなれない私

蝶にはならないあなた

でもあなたは美しすぎる



夜に抵抗する

あなたは いつも シロヒトリ

昼の月が落とした薄い幻影(なみだ)






評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 幻想的な素敵な詩ですね。勉強になります。
2019/10/27 11:36 退会済み
管理
[良い点] 白い蛾の儚い美しさが、最終連に集約されています。とても綺麗でした。 [一言] やはり、詩とは難しいものですね。きっと答えは無くて、孤独の中で醸成していくものなのでしょう。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ