7話 日本人です。
「確かに、日本人ですが………
それこそ何故分かったのですか?」
違う国の黄色人種かもしれないのに。
………根っからの日本人ですどね、私。
「黒目黒髪でしたから。」
「隣の国も、黒目黒髪ですよ?
まあ、私が日本人というのは当たっていますけど……………
あれ?雪花ちゃん?
ここは、【地球】じゃないですよね?
なんで雪花ちゃんが、日本の事を知っているのですか?
此処は、異世界ではないのですか?」
思い返してみたら私、此処が何処なのか聞くのを忘れていましたよ。
此処が、異世界である事前提に話をしていました。
何故でしょう?
…………ドラゴンが、居たからだ!!!
いや、うん。
一人乗りツッコミって、虚しいな………
「桜唄さん~また、ボーっとしてますよ~」
「………はっ、ごめんなさい。
質問したのは、私でしたのに。
あぁ、あと名前は彩月でいいですよ。」
「分かりました。彩月さんと呼びますね。
質問の方ですが、此処は彩月さんから見ると確かに異世界です。
この世界の名前は、
【ディア・ラ・ムール】と言います。
【地球】ではありません。
で、僕が彩月さんを日本人だと分かった理由は、さっきも言ったとおり黒目黒髪だったことと、日本人の名前の付け方ですよね?
苗字があって名前がくる。
それと、雅陽様と同じ桜の入った苗字でしたし。」
「やっぱり、異世界ですか………」
予想どおり、異世界でしたよ。
いや、まぁ、ドラゴンがいたら100%異世界な気がしますけどね。
「………ん?雅陽様って、誰なんですか?」
いきなりでてきた名前ですよね?
雅陽って名前から、日本人の方だと思うのですけど。
「【永遠帝】雅陽様です。
他にも、【国母】、【完璧女神】、【太陽の女王様】、なんて呼ばれています。
この国、【桜国】の女王様です。
元日本人のお方です。」
【永遠帝】雅陽さん。
国主は日本の方でありました。