表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
165/200

第165話:龍の一族の参戦

晶龍君も合流させました! そしてティアマトさん登場。ぶっちゃけ一撃で終わります。都市ごと。

「それぞれ厄介やろうけど、分断すれば何とかなるんちゃうか? オヅヌはうちにやらせてもらえばと思いますけど」


 葛葉くずのはがかつてないくらいにやる気を出している。いや、これはやる気というか執念と言った方がいいかもしれない。外すとか言えばおそらくは爆発するだろう。


「獅子吼と伏虎は獣の名にかけて、我とノワールに任せてもらおう」

「頑張るにゃ!」

「二対二だと万一って事もあるから誰かバックアップについて欲しいんだけど……フェザー、エリン、頼める?」

「いいよー、私はバックアップしか出来そうもないからねー」

「ああ、了解だ。今度こそ焼き尽くしてやるぜ!」

「その前にお主は出力を安定させぬか」


 やる気のフェザーにイフリートのおじちゃんがたしなめる。あれからグレンはイフリートのおじちゃんとの契約を破棄した。円満な破棄だ。ぼくにとっては前と同じイフリートのおじちゃんだからいいんだけど。もうフレイでは無いのが残念だって笑っていた。


「さて、スクナとイダテンだが」

「スクナの相手は妾がやるわ。鬼とやらに世を統べる吸血姫の実力を見せつけてやらないとね」

「ううん、しかし、一人では」

「まあどうしても、と言うならラビが」


 ちらりとこちらを見ながらブリジットが言う。それを阻んだのはマリーだった。


「ダメです。ラビきゅんは私と一緒にイダテンの相手をしますから。ねー?」


 いや、ねーって言われても。別に約束した訳でもないし。なんならぼくが居て役に立つのかってところが疑問なんだけど。


「悪いけど、ラビはぼくと一緒に来てもらう。相手はオヅヌだ。これはリーダー命令だ」


 グレンが、ぼくを必要とした!? えっ、あの、これは夢じゃないよね? 本当にぼくが必要なの?


「フェザーとの戦いを見てぼくが護る必要はないと思ったんだ。だからラビはバックアップとしてぼくのそばにいて欲しい」

「あーあ、まあグレンが言うなら仕方ないわね」

「そうですね。グレンがその気なら私たちは引きましょう」


 ブリジットもマリーも引いてくれた。ぼくの想いを知っているからだろう。ぼくがどんなにかグレンと肩を並べて戦いたかったかを。いや、背の高さ的には肩は並べられないんだけど。


「しかし、それだとブリジットとマリーの方が手薄になるよな」

「それならばマリー嬢にはわしがつこうかの」


 シルバー爺が名乗りを上げたのはマリーの方。ブリジットは?


「心配せんでもブリジットの方は、ほれ」


 そう言って空を見上げると、蒼空に羽ばたく一頭のドラゴンの姿が。あれは、ヴリトラ?


「どうやら帰ってきた様じゃな。しかもオマケ付きじゃとは」


 おまけ?


「らーびー!」

「うそ、晶龍君!? 何でここに?」

「バッカ野郎、母さんに友だちのピンチなら行ってこいって蹴り出されたんだよ」

「うわぁ、会えてよかったよ。あの、奥さんは?」


 そう言うと晶龍君は静かに上を指さした。そこにはヴリトラよりも一回り大きいドラゴンが居て、嵐を纏っていた。


「何、あれ?」

「母様だ」


 いや、母様ってティアマトさん!? ドラゴン形態あんなに大きいの? おうちで見かけた時には優しそうなお母さんだったのに。


 と思ったら地上に降りてきて人間の姿をとる。母性溢れるお母さんの姿がそこにはあった。あと、パイリンさんとリンファさんもいた。


「ラビ君、みーっけ!」


 リンファさんがぼくを見つけるなり、駆け寄って抱き上げる。あー、やっぱり捕まっちゃったか。


「こら、リンファ。全く。あ、ラビさん、お久しぶりですね」

『ど、どうも。ラビです』

「あら、喋れる様になったんですね」

「ほんとだ、すごーい!」


 キャッキャしてる横でグレンに丁寧に挨拶しているティアマトさん。


「うちのロクデナシと愚息がご迷惑かけると思いますが、よろしくお願いしますね」

「あ、いえ、とても助かります」

「それから、パイリン」

「はい、お義母様」

「厭魅の対処法は覚えましたね?」

「はい! もちろんです」


 !? どうやら厭魅術がミナサノールで使われていると察知してか、対処法まで用意してくれたみたいだ。


「勘違いされても困りますが、これは相手の厭魅の術の根本を破壊する時に使うもの。破壊した時に呪いが溢れ出す術式がありますからね。それを弾き返す為の術式です。まあ私が都市ごと吹っ飛ばせば直ぐにでも使えますけど」


 都市ごと吹っ飛ばすってそんな冗談を……ヴリトラと晶龍君の顔が青くなってる? あれ? もしかしてティアマトさん、本気で言ってた?


「まあそういう訳でワシと息子も協力出来るのでな」

「ありがとう。じゃあヴリトラと晶龍君?はブリジットのバックアップに」

「あー、わりぃけど、オレは嫁と一緒に街中にある厭魅術の形代見つけなきゃいけねえんだよな。だから親父とは別行動出たのまあ」

「わかった、じゃあヴリトラだけでもブリジットのバックアップを頼む」

「うむ、心得た」


 もうすっかり晶龍君は家庭を奥さんを護る旦那さんだね!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ