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100年前の恋バナ  作者: コーノ・コーイチ
一生食べたい菜の花のみそ汁
10/22

デイサービスにて:昔の貞操観念


 再び現代のデイサービス。

 筆者のコーノは興奮を隠せず、机に身を乗り上げてアッコさんに聞きました。


筆者:それって関節キスじゃないですか!?で、で、そこから恋が始まったんですか?

アッコ:いやぁ、別になんもなかったわ。なんもないから、高見の家では他人の食べさしを口にするんが普通なんかと思ってもたわ。

ミエ子:そんなワケないやん。家族ならまだしも赤の他人、しかも異性でやるなんて当時やったらもう、はしたないことやで。

セツ:そうそう。歌劇の女優のスタァで、自分が口にしたアイスを一緒におった男の人に食べさせただけで新聞に載る時代やったんやから。

ミエ子:あったあった。洋食のお店やんな、スプーンで食べさせたやつや。公の場で淑女があるまじき行為やって、騒がれとったな。

筆者:はぁ~、今で言うアイドルのスキャンダルみたいな感じでしょうかね。

セツ:そうやろな。言うて、戦後でもしばしば騒がれとったな。映画で間接キスが流れたとかなんとか。

ミエ子:漫画でもあったな。キスを描いただけで苦情の嵐や。

セツ:手塚治虫やったっけ?新聞でえらい騒がれてたなぁ。今やったらドラマや映画とかキスであふれとるのにな。

筆者:だったら、大正の当時では大変なことですよね?アッコさん、すごくトシさんのことを意識したんじゃないですか?

アッコ:ん~、忘れた。

セツ:んなアホな。馴れ初めを話す時は、ようその話してくれよったやん。

アッコ:さてね。もうちょっとしたら帰る時間やし、ちょっと手洗い行ってくるわ。


 そう言って、線の細いアッコさんは少し曲がった腰に手を当て、ヒョコヒョコと歩いて行きました。


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