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土地神様は吸血鬼  作者: 大介
第2章 多種族国家シェリル

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土地神様の観察

なるほど、なるほど。

エルヴィーラは結界の魔石を自分で用意したいんだね。

私にお願いすれば簡単だけど恐縮しているのかな?


ダミアンと会った後にレナーテと会ったのは結界の魔法を使えるか確認したかったのかな?

レナーテは万能だから結界の魔法は使えるね。


ダミアンの所に戻ったのは魔石を買おうと思ったのかな?

きっと、全部私からの貰い物で怒ってるんだね。


仕方が無いから子供たちに探してもらう事にしたのかな?


うんうん。

お菓子があれば、あの子たちは頑張るよ。

あの勢いを見ると、お菓子食べ放題に近い感じだね。


エルヴィーラも商人なのに太っ腹だね。


それで、子供たちが魔石を見つけたけど足の速さが種族によって違うと。

エルヴィーラとクリスタの前で身体強化して走ってるねー。

足の遅いハーピィを背負って追いかけたから慌てたかな?

んー、素晴らしい光景だね。


ゆるーす!


「母さん、何を笑顔で街の様子を伺っているのさ?」

「ん?種族なんて関係ない友情を目にして喜んでいるんだよ」


「あー、今街の中を身体強化した子供が走っていたね。他の子供を背負っていたから罰は無しかな?」

「その通り。まあ、皆お菓子を前にしちゃうと無意識に身体強化しちゃうんだけどね。ちゃんと遅れる子が出ないように背負ったのは素晴らしい事だよ。未来は明るいね。そろそろエルヴィーラがお願いに来る頃だよ」


「魔石を削るんだね。ドワーフならできると思うよ」

「おそーい!知ってたなら先に言ってよ。自分たちで頑張ろうとしてるんだよ?」


「ダミアンが毎回魔石を貰いに来るから、当然の事だと思ってたんだよ」

「ダミアンは研究に使ってるからいいの。個人利用じゃなく街の発展になるから許してるんだよ。毎回魔石と魔法を要求するのは、ダミアンや研究員しか流石に許さないよ」


「まあ、そうだよね。選別した意味ないからね。でも、社に来る人の数は変わらないね」

「やっぱり、それが答えなんじゃないかな。黙って施しを待っていた人を飛ばしたんでしょ?社に来ている人も健康祈願とか、私達の幸せとか、そういう理由でしか参拝してないからね。変わらないって事は、いい選別だったって事だよ。流石()()()だね。賢い子なんだから」


頭をなでなでしてあげた。

照れているけど喜んでいるね。


優しい子だから無暗に殺されないように、ちゃんと送り飛ばした。


獣人は獣人の里。

元冒険者は冒険者組合。

それ以外の人で減った人は余りいないんだよね。


しっかり働いている人は残してるんだよ。

厳しい事を言っていたけど優しいのはお婆ちゃん譲りかな。


エルヴィーラが向かって来たね。

お仕事をしようかな。


「ヴィーネ、代わりに魔石加工する?」

「母さんの魔石の形は品が無いから私がしようか?」


な、なんですと?

とんでもない事を言ってくれるじゃない。


「発動する向きを分かりやすくした形だと思うけど?」

「発動する向きが分かるって言ってもさ、入れる魔法によって形を変えた方が素敵じゃない?毎回瓢箪みたいな形にしてるからおかしいよね。別に三角形でも台形でもいいのにさ。もう、頭の中が瓢箪だよね」

「むむむむ、見せてもらおうじゃない。あなたの魔石加工の実力をね」


笑っているよ。

自信があるんだね。

いいじゃない。

母を超えてみなさいよ。


そして、ドワーフを探そうか本気で考える事になった。

エルヴィーラも首から下げられる形で大満足だよ。

少しだけ厚い板状の台形だね。


結界の形を聞いてから魔石を加工したね。


母さんは負けたよ。

優しさの詰まった魔石加工だったよ。


「母さんは寝ます!」

「負けたからって怒らないでよー」


「負けてません。寝ます!」

「はいはい。寝ましょうねー」


これじゃあ、どっちが子供か分からないじゃない。


「じゃあ、おやすみー」

「おやすみー」


私の勝ちー。

甘えん坊のヴィーネちゃん。

すぐに抱き着く癖が出ていますよ。

街は常に観察されています。

神の目から逃れる事は出来ません。

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