リザードマンの住処
私が笑って我慢していた結果だから仕方が無いけど余りにも酷いよ。
ヴィーネがいなかったらこの国を離れていたかもしれない。
孤児院の皆を連れて新しく立て直す事はできるのだから。
何か楽しい事を考えよう。
こんなんじゃ駄目だよ。
母親失格だ。
国防隊が駄目なら国防をなるべく考えないように周りを少しだけ整えよう。
一番気になっているのが北西の湖にいる種族。
すぐ近くだし、高台にいる為、攻められると面倒だよね。
友好的な種族で魚が食べたいだけなら取引も出来るかも。
この前攻めて来た時に空けた穴を湖にして魚を転移させてから移住してもらう。
そして、魔獣に攻められない様に防護壁だけを用意してあげればどうだろうか?
「ヴィーネ、川の上の湖に住んでいる種族知っている?」
「リザードマンだよ。見た目は2足歩行して話す大きな蜥蜴かな。魚が好物だからね。邪魔に感じてるんでしょ?お婆ちゃんのお墓の上にいるし、国防隊が駄目になった状態で上から攻められたら面倒だし、湖ならこの前の穴で作ればいいからね。当たったでしょ?」
子供ってこんなに親の考えを読めるの?
それとも、私が読みやすいのかな?
「大正解。怖いくらいに当たってるよ。もー、何で分かるの?」
「私も邪魔だと思ってたからね。時期的に母さんが言い出す時じゃないかと思ったんだよ」
なるほど。
同じ考えだから分かるのか。
それって親子ってより双子じゃない?
「とりあえず穴と川を繋げて、川から出られるようにしてあげれば安心するのかな?」
「陸で生活しているから陸地の入り口を1つにしてあげた方がいいかも。川は穴と繋いだあと、もう一度川に戻すように繋いであげれば下の集落も安心だし、交渉に行ってみる?」
「行ってみよう。気分転換に他の種族も見てみたいからね」
「外の世界が気になって来たの?いいじゃん。行こー!」
その考え方はジェラ姉ちゃんだね。
私ってジェラ姉ちゃんと似てたのかな?
「行くよ。転移魔法」
「な、なんだおまえたちは。とつぜんあらわれてなにをしにきた?」
「交渉に来たんだよ。魔獣の危険を減らした安全な場所で住みたくない?」
「私たちが作ってあげるよ。族長に案内してくれないかな?」
「あんぜんなすみかか?それはきになる。はなしだけでもきくかちはあるか」
片言のようなしゃべりかただね。
発声器官が蜥蜴だから違うのかな?
でも、ちゃんと意味が通じるから問題ないね。
緑のリザードマンに案内されて少し森に入った集落に案内された。
そんなに大勢で住んではいないんだね。
これだと魔獣は怖いかも。
大きい赤のリザードマンだ。
首から下げているのは魔獣の骨かな?
「どおした。みしらぬかおをつれてきて、なんのようだ?」
「こいつらが、あんぜんなすみかをつくってくれるといいましたので」
「どうかな?魚も取れて魔獣の危険も減るよ。今なら家も作ってあげるよ」
「そうそう。これだの人数で住んでるなら家も作ってあげる。どう?」
「ほお、さきによういしてくれたら、いどうしてもいいぞ。さきにいどうするのはこわいからな」
「話が分かるね。いいよ。先に作ってあげるよ。ヴィーネ行こうか」
「そうだね。やっぱり火吹きドラゴンは駄目だよ。好戦的な種族だと思ってたもん」
攻撃ばっかりしてたら相手も好戦的になるよ。
どんな勘違い馬鹿なのよ。
あの人。
「行こうか。転移魔法」
以前、時空魔法を放った場所に来たけど中心に偉そうな人を置いたままだ。
どうなったかな?
「母さん、水も溜まってるし芋虫もいないよ。最高じゃない。これなら自然に川と繋げるよ。もともと川と近いから違和感もあんまりないからね」
「確かに芋虫にしたけどさ。水中にいるかもしれないよ。ちょっと魚が可愛そうになってきたよ…。とりあえずやっちゃおう。ヴィーネは川を繋いで。私は囲って家を二十軒建ておくよ」
「二十軒もいる?まあ、移住してもらうしサービスしておいた方がいいね。じゃあ、終わったらここで合流ね」
「そうだね。早くやっちゃおう」
ヴィーネは少し上空に飛んで川の位置を正確に確認した。
恐らく、川の流れを悪くしないように繋ぐんだろうなー。
私にはそういう細かい事はできないから助かるよ。
集落は湖から10mくらいの位置にあったね。
20mの円で囲んで出入り口をシェリル国の方にしておこう。
魚を売りに来てくれるかもしれない。
友好的だったから良かったよ。
土魔法。
木魔法・・・・。
防護壁の中に魔獣が2匹ほどいるね。
闇魔法。
魚を移動しないと。
生命には魔力がある。
動いている小さい生物を移動させよう。
召喚魔法。
よし、空中に待機しよう。
ヴィーネも来たね。
「完璧じゃない。もう、完璧過ぎて私たちが怖いわ」
「まあ、2人で最強だしこれくらい楽勝だよ。早速族長を召喚して見せてあげようよ」
「そうだね。召喚魔法、念力で話せる状態にして。どうかな族長?かなりいい環境を作ったと思うけど?」
「とつぜんおどろいたぞ。おお!あのいえもつくったのか?すごいな。これならあんしんだ。いちどもちものをとりにかえりたい。みんなでここにすむことにきめたよ」
「良かったね母さん。計画通りだよ。転移魔法」
私たちはリザードマンが準備しているのを湖で遊びながら待ってた。
この場所はパーピィの住処に最適じゃないかな?
どんな生態か分からないけど頭に入れておこう。
「じゅんびができた。またせたな」
「いいよ。こちらからお願いしているんだから。行こうか。転移魔法」
先ほどの作った新しい集落に移動した。
リザードマンは喜んでいるみたいだ。
「魚も移動させたんだ。確認してみて」
「おお、そうだな。さかながいなかったらしんでしまう。おまえみてこい」
「わかりました」
「この集落の近くに国があるんだけど、魚がたくさん取れたら売りに来たりしてよ。交流しようよ」
「それはいいな。いままでそういうことができなかった。たのむ」
族長は話が分かる人だね。
火吹きドラゴンがいなければ本当に温厚な種族だよ。
程なく族長が魚を見にいかせた青いリザードマンが帰ってきた。
「ぞくちょう。おおくのさかながいます。もんだいありません」
「おお、そうか!では、これでもんだいはなにもない。いえまでありがとう。たすかるよ」
「気にしないで。何かあったら国の北にある社に来てね。私たち2人が住んでるからさ」
「そうだよー。母さんと2人で住んでるんだ。またねー。転移魔法」
社に帰って来た。
念話。
「マリアンネ。川の上にある湖にいたリザードマンたちを、この前私が穴を空けちゃった場所に移住してもらったよ。友好的な種族みたいで、そのうち街に魚を売りに来てくれるかもしれないんだ。その際の手続きをお願いね」
「リザードマンと交渉したのですか。凄いですね。分かりました。手続きはお任せ下さい」
「今日はいい事したし遊び場所も手に入ったし完璧だったね」
「そうだね。湖で遊べるのはいいね。それより母さん、私達はお風呂に入らないの?」
ああ、ジェラ姉ちゃんの記憶で気に入っているんだ。
「今度、この近くに2人で入れるお風呂作ろうか」
「そうだね。あれはいいよー。気持ちいいもん」
ハイエルフみたいな大きさじゃなければ境内の中に作れる。
そこに、ちゃんとしたお風呂を作ってあげますか。
「明日にでも作ろうか。今日はもう寝よう」
私は布団に入り隣を空ける。
「そうだね。今日はいい事をしたし、明日にしよう」
自然にヴィーネも私の横に入る。
「じゃあ、おやすみー」
「おやすみー」
2人で寝るとお母さんと寝てたみたいで温かい。
ヴィーネに私の幼い時の記憶があるのか、抱き着いてくるから可愛いね。
リザードマンはとても温厚な種族です。
勘違い火吹きドラゴンのせいで数が減っています。




