閑話 クリスタ 私の責任?
学校を大きくした事が悪かったとは思っていない。
何故なら昼寝したいから。
実際、授業は2つの教室でする事になると思うんだ。
シャーロット様は孤児を助ける事を我慢しているんだから。
ハイオークの食糧も問題なかったし少しずつ増えていくと思っている。
あれれ?
孤児院が学校と同じくらいの大きさになっているよ?
これも私の責任なのかな?
煙突まで付いてるし神様だよ。
何でもありだよ。
私は中に入る。
広いよ。
明らかに広い。
しかも、2階建てになっているよ。
「カーリン、子供たちが増えているのは分かるけど孤児院が大き過ぎない?」
「今後の事も考えて2階建てにしてもらったのですよ。学校と同じくらいの大きさにすると言っていましたから、学校を基準にしたのでしょうね」
ええー!
やっぱり学校が基準なの。
私の責任じゃないよね?
「カーリン、マリアンネさんには何も言ってないよね?」
「ええ。まだ会っていませんから。どうしたの?」
間に合った!
これが私の責任にされたら大変だよ。
どれだけ子供を面倒見ればいいのよ。
「クリスタ、新しい同僚のチェルシーだよ。シャーロット様が一緒に連れて来たの」
「チェルシーです。よろしくお願いします」
「クリスタだよ。堅苦しいのは無しでいいよ。気楽に過ごそうよ」
「そうだよ。チェルシーも一緒に住むんだから気軽に話そうよ」
「そうだね、分かったわ。シャーロット様は凄すぎて少し感覚が壊れているからさ」
「その気持ちは分かる。壊れるよね。でも、慣れるよ。普通に何でもできちゃうから」
「いいえ、神の奇跡です」(拝んでいる)
レナーテは相変わらずだね。
孤児院はシャーロット様の信者が多過ぎるんだよ。
子供たちは当然だし大人もどんどん信者になるんだよ。
まあ、気持ちは分かるけどね。
「へぇー、これが今の孤児院か。大きくなったね。学校みたいな大きさだ。偶然か?」
まずい。
口止め前にマリアンネさんが来た。
お願い神様。
カーリンの口を止めて。
「シャーロット様に2階建てをお願いしたのですが、学校のように大きくすると言われましたので」
「なるほどねー」
神様ーー!
信仰心が足りないの?
もう許してよー。
「クリスタはこんなに大きくなった孤児院を見てどう思うの?」
「シャーロット様はたくさんの孤児を助けるんだろうなと思いますよ」
駄目だ。
明らかに分が悪い。
「ふーん。それは、その通りだけどね。ただ、これは大きいよね。昼寝の場所はあるのかな?」
ああーー!
やっぱりその話に行くの?
まだ許されてないんだ。
「これだけ大きければ子供たちはどこでも昼寝出来ますよ。私は忙しいから無理ですけどね…」
「分かってるならいい。教室をそろそろ2つ使って授業しないと厳しいでしょ?よろしく」
既に2つ使う状況なんだ。
それは諦めるしかないか。
分かっていた事だからね。
「勿論授業は頑張ります。子供たちの世話も頑張ります」
「じゃあ、魔法の授業の責任者として、もう1人教える人を増やして欲しいのよ。よろしく」
そんなのレナーテしかいないじゃないですか。
決定しているのに私に決めさせるなんて。
ただの鬼婆になりましたね。
「何と無く考えている事は分かったよ。昔からあんたは変わらないからね。鬼婆は厳しいよ」
「そ、そんな事考えていませんが?お美しいと勘違いしていませんか?」
「クリスタは分かりやすいからね。すぐにばれる嘘ばっかりだよ」
撃ってるから。
味方を撃ってるから。
カーリンのバカーー!
「まあ、何て思われても気にしないからいいよ。とにかく頼んだよ。シャーロット様は相当我慢してきたんだ。そろそろ自由にしてあげないと駄目だろう?」
「そうですね。分かりました。私が説明して教師をしてもらいます」
いきなり真面目な話をされても困るんです。
そんな事は誰だって知っているんですから。
結局、私の責任でレナーテを教師にする事になったけど一緒に住んでるし問題ないか。
大きくなったのはシャーロットの気持ちです。




