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土地神様は吸血鬼  作者: 大介
第5章 聖地シャーロット

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シャーロット 母として

カーリンが素直に立ち直ってくれそうで良かった。

これまでの事を考えても意地の張り合いが原因で飛ばしたくはないから。


ウィーノが頑張って対応してくれている。

かなり丁寧に指導している。


本当に良かったよ…。


一番悪いのは私だから。

カーリンの気持ちを知っていて放置してきた。


成長の為の刺激になるとさえ思っていた。


そして、時間が解決してくれると考えていた。

私がカーリンと向き合って直接話し合えば簡単に解決した問題だったと思う。


予想が甘過ぎた…。


人を理解するのはとても難しい。

それぞれに個性があり同一のものは存在しないだろうね。


その個性を把握して未来を予想しても、思った結果になるとは限らない。

問題の種が埋まっていても、芽が出なければ良いと考えるのか、種を潰すのかでも大きく違う。


アレクシアにしてもそうだった…。

私が焦って孤児院に入れてしまったのが、そもそもの問題だから。


王族から子供を庇っていたのだから大丈夫だと安易に考えた結果。

誰の為に庇っているのかを見極める必要があった。


カーリンの処罰で芽が出てしまった。


私が問題の種をばら撒いて、芽が出たら娘たちに対処させているように感じてしまう。

だからといって、娘たちの前で弱音を吐く訳にはいかない。


お母さんの弱音を聞いた事がないから。

母親は難しいね、お母さん…。


魔人の私が娘2人の母になれる未来は考えた事もなかった。

毎日が賑やかでとても楽しいよ。


世界の色が変わったみたい…。


お母さんも私との生活を楽しんでくれたのかな?

服は今でも娘たちと一緒に着ているよ!


見た目は三つ子のようだけれどね。

500年経てば私が先に大人になるから親子に見えるのかな?


でも、時間の経過は嬉しい事ばかりではないから。


500年後には孤児院の皆は生きていない。

子孫が残っていたら可愛がってあげないといけないね。


娘たちには今を大切にして欲しいから何も言わない。

そこまで先の未来の事を考える必要はないから。


私の知識を継承しているけど、1つずつ自分たちで経験していって欲しい。

記憶と経験で感じ方が違うのは2人とも分かっているから…。


この国は長命種と短命種が上手く共存している。

それを、このまま長く維持していきたい。


他国との同盟は一切考えていない。

独立国として世界一素晴らしい国になって欲しい。


世界中の被害者を救済できる国が理想だね。

その為には学校などの施設をもっと充実させる必要がある。


しかし、焦れば今の形が崩れてしまう。


国民である種族が再興するのが最優先だから。

人が増えればできる事も増える。


ゆっくり確かに国の土台を固めていく。

そして、あらゆる問題に対応できる最高の国にしていきたい。


このまま教育が進めば長命種も中央で働いてくれるようになると思う。

そうすれば、安定した国家運営ができるようになる。


この国の左右に娘たちの国を作るのも面白いかもしれない。

その国とは同盟できるし、娘たちの個性も出ると思うから。


私からは何も言わないけどね。

娘たちが自分で考えて動く事に意味があるのだから。


悲しい別れを何度経験すればいいのかな…。

長く人と関わってきたけれど、お母さん以外の人とはそこまで仲良く接してきた訳ではないから。


とりあえず私は皆が未来を考えられるように国を守り続ける。

娘たちがいなければそんな事をしようとは思わなかっただろうね。


娘たちが成長しているように私も成長している気がする。

母として未熟な私はもっと成長しなければならない。


今の私にできるのは娘たちの隙を徹底的に潰す事。

私が考えられる攻撃を全て防げるようにする。


相手が誰であろうと娘たちには掠り傷もつけられないようにする。

その為には私がもっと強くなければならない。


娘たちを戦わせるつもりはない。

母として、この星に存在する全ての生物から娘たちを守る。


娘たちの幸せを奪うつもりの相手は必ず殺す。

娘たちが成長するまではシャルは自身を鍛え続けます。

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