シャーロット 国土を広げる
ヴィーネの我儘は凄いね!
精霊女王との戦闘を考えて不安要素を消したかったのだと思う。
戦闘する可能性も全く無い訳ではないからね…。
誰かが何かをする可能性があるから。
確信は無かったけど、フェニックスの言葉で全員揃ったと分かった。
精霊女王の事は余り考えたくないけど対策だけはしておいてもいいからね。
本当に不愉快な女王だよ!
私の脅しで精霊が素直に来たという事は、フェニックスを拷問する為に精霊に使命を与えているのが間違いないと分かった。
隠れて子供を使い捨てにする母親…。
精霊女王と同じ星で暮らす事はできないね。
とりあえず、ヴィーネは我儘を叶えて満足したのか笑顔だから良かったよ。
ヴィーネが笑顔でいる事が私にとっては一番大切だからね。
おかしいのは精霊が全員集まって鬼ごっこの話をしていた事だよ。
ドリュアスは間違いなく異常者だね。
鬼ごっこの鬼教官だよ!
皆はドリュアスに秘密にしているみたいだけどね。
拗ねちゃうからね。
やはり母親は大変だよ。
私のお母さんも凄く大変だった。
世界一大変だったと思う…。
ヴィーネは私を凄いと言うけど、一番凄いのは絶対に私のお母さんだよ。
普通はしないし、できない事を1人でやり遂げてしまったのだから。
この国があるのもお母さんのお陰だよ!
この国は順調に発展している。
様々な種族が好きなように楽しむ事で前に進んで行く。
実に良い傾向だよ!
何をするにしても楽しまないと続かないからね。
今のヴィーネは私が誰かを助けるのを見たいという感じだね。
だけど、ヴィーネ自身も誰かを助けたいと思っている。
優しい子だからね。
今の自分では助けられないと理解したから私を頼って助けようとしている。
ヴィーネのやりたい事は定まっていないけど、人を助けたいという思いは間違いなくある。
本当は不幸な子を助けたいのだと思う…。
アレクシアが秘儀を覚えるまでは子供を助けるのは中止だね。
孤児院の子が私たちが子供を助け続けていると思ってくれればそれでいいのだから。
努力しているのだから好きな仕事をして欲しい。
本当は多くの子を助けてあげたいけど先に助けた子を優先するよ。
孤児院が崩壊してしまっては意味が無いから…。
ヴィーネの念話で世界が混乱した。
精霊が実在しているのは分かっていたのかもしれないけど、全ての精霊がこの国にいるのは衝撃的だったようだね。
精霊を神格化している国もあるみたいだよ。
この星に命が与えられてから生きている種族だから納得はできるけどね。
国を騒がしたくはないね…。
マリアンネとディアナに動いてもらおう。
念話。
「人の見極めはどうかな?少し早いけど移住希望者の取り纏めをお願い。ヴィーネの念話で確実に移住希望者が増えるから。注意して欲しいのは精霊を神格化している人。移住の条件に当てはまったとしても差別と平等の考え方で確実に問題を起こすから移住不可だよ。子供だけや家族連れにも注意して。よろしくね」
「「かしこまりました」」
補佐室も頑張って欲しいね。
ヴィーネの依頼次第ではボロが出る可能性がある。
ボロが出なかったとしたら選別で飛ばす事になる…。
補佐室が名ばかりになるのか、選別で消えるのか、どちらだろうね。
「ヴィーネ、今日はゴロゴロする?」
「うーん…。国の為にできる事は何もないかな?孤児院の為にできる事は何もないかな?」
「色々あると思うよ。ヴィーネは何がしたいの?」
「母さんだったら何をするの?」
それは、甘えているのとは違うよ?
ヴィーネならすぐに理解してくれると思うけどね。
「ヴィーネ、それは駄目だよ。自分で考えてみなさい。私のする事が全て正しく国の為になるとは限らないからね。私はヴィーネが一番だから。やりたい事を探しているヴィーネが何も考えずに私に頼るのは少し違うよ。分かった?」
「分かったよ。まずは自分で何をしたらいいのか考えてみるよ。赤ちゃんとして甘える事と、土地神様に縋るのでは違うからね」
すぐに分かってくれたね。
ヴィーネは賢いから考えればいい案か浮かぶよ。
・・・・。
ヴィーネが考えている間、私はゴロゴロしながら犯罪者を消したりしていた。
やはり犯罪者も多く寄ってきてしまうね。
「決めたよ!今のうちに国土を広げておきたい。人口を増やす為ではなく、国民が伸び伸びと楽しめるようにしておきたい。この国の周りに集落とかを作られる前に動いておかないと面倒な事になるかもしれないから」
「それはいい考えだよ。精霊を神格化している人たちが国の周りに集落を作る可能性があるからね。西には川があって広げにくいんだよ。東だけ広げる?」
「世界樹も川も綺麗に国内に入れるよ。川の上になる防護壁には、柵を用意して川の中を魚などが通れようにするよ。防護壁も固い土ではなくてステンレスにする。どうかな?」
「いいと思うよ。ヴィーネの好きなようにしてみよう。私は魔獣と犯罪者の処理をするから、ヴィーネは防護壁を用意して。広げる幅は決めているの?」
「東に550m、西に200m広げるよ。ハイオークの畑への水入れの方法も変える。水門と用水路を用意するよ。ハンドルを回す事で水門の扉が上下して川の水が用水路を通りを畑に入るようにする」
「ネジを水門に応用するんだね。研究を活かすのは立派な国長だよ。じゃあ、私が念話をするからヴィーネは作業をお願いね」
ヴィーネに色々と考えて実行して欲しい。
防護壁などは目に見える形で残るから、ヴィーネが何もしていないと考えてしまうのを防げる。
それに、ステンレスの防護壁は国の違いがよく分かる。
普通は防護壁にしないから面白いよ。
「分かったよ。じゃあ、行ってくるね。母さんの念話を聞いてから作業開始するよ」
「はーい。行ってらっしゃい」
ヴィーネが私に手を振った後、国の上空に転移した。
念話。
「今から国土を広げるよ。皆に伸び伸びと生活を楽しんで欲しいからね。東に550m、西に200m広げるよ。作業は国長のヴィーネがするから安心だよ。防護壁の近くにいる人は離れてね。ヴィーネ、作業開始して」
「任せてよ!」
魔獣と犯罪者はバイバイ。
闇魔法。
国内には死体を残したくないからね。
鬼ごっこの鬼教官は広くなった森をどう利用するのかな?
人数を考えると広い方がいいと思うけどね。
ヴィーネは秘儀を極めていないと勝てないと話したね。
全力鬼ごっこは子供たちに全力を出してもらうのが目的だから。
私たちを捕まえる為には秘儀を極めるのが必須だよ。
それも、1人ではなく複数人いないと捕まえる事ができない。
それは、凄く厳しい事だよ。
クリスタが極めたから誰でも可能性があるように感じるけど、そんなに甘くはない。
努力するだけで極められるような技術ではないからね。
カーリンとレナーテは特別だよ。
旧孤児院に集まっている他の子も特別だね。
子供より強くなるだけでも凄い事だから。
孤児院の子供たちの覚悟は普通ではないからね。
仕事をしながら桁違いの努力を毎日している。
本当に凄いよ…。
「ただいまー。ステンレスの防護壁は国の印象をかなり変えるね。水門もハイオが喜んでいたよ」
「おかえりー。ヴィーネはいい仕事をしたね。立派な国長だよ。今日はもう寝る?」
「そうだね。仕事したから寝る!」
「じゃあ、寝ようか」
布団を敷いてヴィーネが入ったら隣に入って抱きしめる。
抱きしめるのが当たり前になってきたね。
ヴィーネも慣れたかな?
「じゃあ、おやすみー」
「うん、おやすみー」
ヴィーネはどんどん成長している。
私を超える日はそんなに遠くないと感じるよ。
寂しくもあるけど娘の成長は嬉しいね!
子を見守る母ですね。




