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土地神様は吸血鬼  作者: 大介
第3章 神国シェリル

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閑話 ジェラルヴィーネ 予告と脅迫

面白い国になってきたね。

冒険者や獣人が区長になる前の形に近付いているのだと思う。


本来のあるべき姿だね!


母さんを土地神様だと代々崇めている人々は守ってもらうつもりはない。

守ってもらえるから崇めている訳ではないのだから。


純粋に土地神様だと思っているから崇めているだけ。

母さんの好きなように行動すればいいと考えている。


新しい住民は勘違いしている人が多い。

母さんはこの場所を動かずに守り続けると。

そこまでは、良くある事だから母さんもあまり気にしない。


しかし、秘儀を子供に教え始めてから大人が子供に甘えるようになった。

子供が強い事を知った大人たちの中に、母さんがいなくても子供に守ってもらえばいいと考えている人が増えてきた。


その考えだけは許せない。

母さんは、親は子を守るものだと考えているから。


母さんより弱いお婆ちゃんも、母さんを背に隠して戦っていた。

その大切な思い出があるから余計に許せない。


孤児院軍は望んでいない。

孤児や奴隷を救って守っている孤児院を国を守る組織にしたくはないから。


子供を戦わせるつもりなんて勿論ない。

母さんの歴史を勉強すれば分かるはずなのに…。


完全に私の失敗だよ。


獣人の里の大人は特に酷過ぎる。

国防軍のテストの時も秘儀を求める馬鹿が多く集まった。


念話(テレパシー)

「やあ、全国民に話しているよ。国防軍の再テストが迫っているのは知っているよね?勿論テスト内容も周知されていると思う。再テストの結果で選別を行う事にしたよ。選別されるのは子供に守ってもらおうと考えている大人。勉強を長く続けてきた子供が多いから選択肢を用意するよ。ビアンカの授業で親と一緒に飛ばされたいか残りたいか希望を伝えて欲しい。そして、どんな回答を書いたか親に聞かれた場合の希望も一緒に伝えてね。秘密は絶対に守るから安心して。子供たちの希望は社に持ってきてね。子供にどんな回答を書いたか聞こうとした親は子供の希望に沿った選別をさせてもらう。親が子供の希望内容を強制しようとした場合、子供には可哀そうだけど親だけ即飛ばす。優しい選別だよね?子供を戦争の為に鍛えていると考え続けている馬鹿は殺すかもしれない。無暗な殺しはしないように我慢しているけど限界があるからね。またねー」


まあ、これだけ脅せば少しは変わるかな?

酷い過去ばかりだからどうなるか分からないけどね。


「ヴィーネにしては優しい選別だね。獣人の里に移住許可を出した事を気にする必要はないよ。国長をしているんだから好きなようにすればいいんだよ」


遠慮しているのが母さんには丸分かりだね。

獣人の里の移住がなければ、この選別はする必要が無いのだから。


「分かっているよ。最後の機会にする。教育を受けていない大人を多く移住させてしまったのは失敗だったよ。夜の学校に通わせているみたいだけど根本の勘違いは直せていない。各種族の族長が一斉に説教をするだろうけど効果があるのかは分からないね。子供を守る気があるのなら前回の国防軍のテストであんなに落ちていないのだから」

「多くの獣人が秘儀を目当てにテストを受けに来ていたからね。気にしたら駄目だよ。邪魔になったら飛ばせばいいのだから。勘違いしている大人に助言するつもりは基本的にないよ。努力しているなら別だけどね。子供たちが成長しているから国としては十分だよ」


焦っている大人が多いね。

その理由に気付いているのかな?


今すぐ飛ばしたいけど我慢するよ。


あー、また馬鹿な商人と冒険者かな?

共謀しての人攫いだよ。


狙いは人魚か…。


念話(テレパシー)

「マリアンネ。今入って来た3人組は人魚の誘拐を企んでいるよ。国外で魔獣の餌にして。冒険者だった場合、プレートはいつも通り回収しておいてね」

「かしこまりました」


国長は忙し過ぎるよ。

マリアンネは大丈夫かな?


せっかく昼寝ができる場所まで用意したのに、休む暇がないよ。

本当に忙しい国長ヴィーネちゃんと補佐のマリアンネ。

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