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土地神様は吸血鬼  作者: 大介
第3章 神国シェリル

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観照

クリスタは組手をした後からエルネスタをかなり警戒していた。

組み手の時に何か気になる点でもあったのかな?

それとも、今までの経験かな?


ヴィーネは連れて来た時からかなり警戒していたね。

常に監視対象として状況を把握していた。

情報不足だと考えていたのかな?


エルネスタはクリスタと組手をした後、落ち着いたと思ったんだけどね。

私のせいで欲望に火を点けてしまったみたいだよ…。


クリスタの強さを見た後だったから、秘儀への執着がより強くなった可能性が高い。

近衛騎士だったからか、強さに自信があったみたいだから。


あの状況で連れて来られて自分の強さを気にするのは不思議だよ。

クリスタからしたら討伐隊や国防隊を思い出す感じなのかも。

エルネスタには他にするべき事がたくさんあるんだから。


秘儀を特別な技術だと考えたら本来は駄目なんだけどね。

討伐隊が余りにも弱いから私が教えたのがまずかったかな?

でも、クリスタが強くなってくれたから良かったと思っているよ。


クリスタの直感は天性のものだと思うし決断も早い。

孤児院を守るのはクリスタに任せれば大丈夫だからね。


ただ、私の歴史を教えるとか良く分からないよ。

何で秘儀を教える条件になってるのかな?

全員納得しているのもおかしいよ。


ヴィーネは連れて来た2人の授業は別々にするように指示を出していた。

その方が見極めやすいと考えたのだろうね。


ヴィーネもクリスタも最初の授業からエルネスタを警戒していた。

私もある程度把握していたけど2人の怒りがどんどん増していったね。


ビアンカも怒っていたけど冷静になろうと努力していた。

教師として頑張っていたのかな?


クリスタは我慢していたけど絶対に殺すつもりだったね。

ヴィーネは怒りながらもクリスタの動きを警戒していた。

エルネスタは欲望に塗れた状態だった。


クリスタが殺そうと動いたのをヴィーネが結界で止めたね。

ヴィーネも怒っていたから殺すのかと思ったけど元の国に送り返した。


自分で連れて来たから生きて帰したのかな?

もしくは、クリスティーネに見せておきたかったのかも。


クリスタが怒ったという事は私を侮辱したんだと思う。

今までは我慢していた事が多かったけど、今回は即殺そうとした。

エルネスタは余程の事を言ったのかもしれない。


結界で阻まれたクリスタはヴィーネに不満を伝えている気がする。

ヴィーネを相手にして不満を隠そうとしてないからね。

流石勇者クリスタだよ!


あ、ヴィーネが帰って来るね。

「ただいまー。もー、クリスタが躊躇なく殺しに行くから油断できないよ!」

「お帰りー。それほど酷い事を言ったのでしょ?クリスタは結構我慢する方だから、あそこまで怒りに任せて殺そうとするのは珍しいよ?」


「確かに気持ちは分かるけどね。でも、私が連れて来たから責任もって処理しないと駄目だからさ」

「そこまで気にしなくていいのに。孤児院はクリスタに任せれば大丈夫だよ」


「そうなんだけど、私がクリスタに仕事を押し付けたみたいで嫌だよ」

「孤児院に入れた時点でクリスタの管轄範囲だよ。私も他国の密偵を殺し続けてきたけど、任せれる人がいる時は任せた方が国にとってはいいと思うよ?ヴィーネの仕事が増えちゃう。ゴロゴロできなくなちゃうよ?」


「それは困るね!今度からは任せるよ。でも、今回は私の失敗だからさ。もっと質問して感情把握をするべきだったよ。エルネスタは友達を心配して付いて来た訳ではないね。クリスティーネを自分の所有物のように考えていたんだと思う。それを手放したくないから心配しただけだね。いい経験になったよ」

「良かったじゃない。同じ失敗を何度もしなければ大丈夫だよ。成功も失敗も何でも勉強だよ」


「そうだね。いい勉強になったよ。それよりも、クリスタが母さん大好きなのは知ってたけど、母さんが我慢するのを止めたらクリスタまで我慢するのを止めるとかおかしいよ。私の結界に止められた後、結果を破壊できるか考えるとか更におかしいよ。母さんの信者は怖すぎるね!クリスタの前で母さんを侮辱したら瞬殺だよ」


不満を伝えるどころか、結界の破壊を考えてたんだ。

世界最強の結界を破壊できるか考える勇者。

完全に人間卒業してるよ。


「カーリンは天使だから子供に好かれるのは分かるけど、私が皆に好かれている理由は良くわからないね。お願い聞いてあげたり秘儀を教えてあげたからかな?」

「母さんもカーリンと一緒で自分を客観的に見れないからね。自分が規格外な異常者だと理解した方がいいよ?普段の実験も普通の人は無理だからね。自分の体の破壊を楽しんでいる変態にしか見えないから、気を付けた方がいいよ」


とんでもない事を娘に言われたよ。

母親として辛過ぎない?

涙が出ちゃうよ!


「酷くない?娘に異常者の変態とか言われたら布団に封印されるしかないね。もう寝ます!」

「じゃあ、私も寝るー!」


ヴィーネは一緒に寝たいだけだね。

布団を敷いて、私が入ったらすぐ隣に入ってくるから。


「今日は疲れたからね。おやすみー」

「本当に疲れたよ!おやすみー」


異常者の変態に抱き付いて眠るヴィーネは私の熱狂者かな?

いやいや、娘は普通の子に育って欲しいから、ただの甘えん坊だね。

娘に事実を言われて落ち込む母親でした。

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