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土地神様は吸血鬼  作者: 大介
第3章 神国シェリル

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傷心

竜の国に見せしめ行為を行ってからヴィーネに元気が無いんだよ。

全然布団から出ようとしないんだよね。


やっぱり、嫌なものを見せちゃったかな?

分かっていたけど、他にも何かいい方法があったのかもしれないね…。


念話(テレパシー)

「ジェラ姉ちゃん、竜の国のドラゴンに見せしめの効果はあったかな?」

「あったよー。馬鹿共が恐怖してるよ。最高の結果だね!」


「じゃあ、そろそろ治してあげても大丈夫?」

「治しちゃうの?また、勘違いするかもしれないから絶対にあのままの方がいいわよ」


「ドラゴンってそこまで馬鹿な種族なの?」

「相手の力を見る事ができるのは私とヴィーネしかいないね。他のドラゴンは戦ってみないと分からない、死の恐怖に直面して初めて相手が格上だと認識するのよ。基本的に産まれた時から努力はしない、年齢と種族が強さの証明みたいになっているわね。私が国に帰らなかったのは、勘違いしている馬鹿を見るのが嫌だったからだけど、愚兄が国に忍び込んで竜王になる計画を進めているとは思わなかったわ」


そこまで馬鹿なんだ…。

この国にいるドラゴンは子供のお陰でドラゴン以外にも格上がいる事を知った可能性が高いね。

グレートドラゴンは親子だけが族長の意見に反対していたから間違いなさそう。


「それ程なんだ。ヴィーネに元気が無いから元気付けになるかと思ったんだけどね。うーん…。じゃあ、ジェラ姉ちゃんがいい感じになったと思ったら教えてね」

「ヴィーネは反省しているんだよ。そのうち元気になるさ。蜥蜴にはもう少し反省期間が必用だと思うから気にしなくていいわよ。じゃあねー」


ヴィーネだって、そこまでドラゴンが馬鹿だったら最適な行動を取れないよ。

それなのに反省しているのは可哀想だよ。


「ヴィーネ、ドラゴンの事は忘れて新しい事を考えようよ」

「うーん…。私の短絡的な行動で母さんに迷惑掛けちゃったから」


「迷惑掛けられてないよ!ヴィーネもドラゴンがあそこまで馬鹿だとは思ってなかったんでしょ?仕方がないよ。反省期間を長めにして、いつか回復しに行ってあげよう。それでも馬鹿が直ってなかったら素材にすればいいよ。エルダードワーフが大喜びだよ」

「今回は本気で反省中なんだ。母さんにあんな行動をさせてしまったのは私のせいだから」


攻められた事を反省しているというより、私に見せしめ行為をさせたくなかったのかな?

そんな事は気にしなくていいのに、優しいね。


「色々な経験になっていいじゃない。ヴィーネはまだ赤ちゃんなんだよ?何でも完璧にしようとしなくてもいいんだよ?それに、失敗しても問題が起きる事なんて無いよ。私とヴィーネがいれば、どんな問題でも解決できるよ。この国だって何度も失敗しているじゃない。今は落ち着いているけど、何度も選別をしてきたじゃない。ヴィーネだってたくさん失敗してもいいんだよ。その度に考えていけば立派な大人になれるよ。私もたくさん失敗しているけど、未だに失敗するもん」

「分かってるよ。でも、母さんにあんな怖い顔をして欲しくないし、母さんに変わって欲しくない」


そんなに怖い顔をしていたんだ。

それで、私が変わってしまうと思ったんだね。


「娘の命を狙らわれたら母親は怖い顔をするよ。ヴィーネには知識と力があるから混乱するかもしれないけど、普通の事なんだよ。獣でも人でも一緒だよ。母親は子供を守るよ。私が変わる事があるとしたらヴィーネを失った時だけだよ。それ以外では変わらないよ」

「本当だね?絶対に変わらないでね。約束だからね!」


ヴィーネが生きている限り変わらないよ。


「約束するよ。絶対に変わらない!でも、ヴィーネの命が狙われたら怖い顔をするからね」

「うん、分かった!ドラゴンは本当に馬鹿な種族だから回復なんてしなくていいよ。母さんの魔法の無駄遣いだよ」


少しだけ元気になったかな?

ドラゴンが馬鹿なのは残念だけどヴィーネは違うから気にしないよ。


「じゃあ、少しの間のんびりゴロゴロする?」

「うん。ゴロゴロしよう!」


国も落ち着いているし問題ないね。

ヴィーネと半月程ゴロゴロしていたよ。

子供は親の怒った顔が苦手ですよね。

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