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土地神様は吸血鬼  作者: 大介
第3章 神国シェリル

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続計画

名前も知らないあの人は、どうしてもこの国を滅ぼしたかったみたいだ。

ヴィーネとゴロゴロしていたいのに、邪魔をされると本気で不愉快だよ。


死んだ後まで私たちに迷惑を掛ける。

まだ計画は続いているんだね。


襲撃者は計画主が死んだ事に気付いてないと思うな。

つまり、一度命令されたら必ず実行しちゃうんだね。


「ヴィーネ、また攻められちゃったね」

「竜の国を滅ぼしたくなってきたよ。叔母さんにちゃんと言っておかないと」


そういえば、ジェラ姉ちゃんの教育がどうとか言っていたもんね。

実は竜の国の偉い人なのかもしれない。


国全域に3重(トリプル)結界を張る。

「母さん行こう。転移魔法(テレポート)


前回ドラゴンに襲撃された時と同じように中央区の上空に移動したね。

ああ、前回よりも大きな炎が降って来たよ。


そんなにあの人の命令に従わないといけないのかな?

ドラゴンは人間の階級社会と一緒なのかも。


炎はヴィーネが闇魔法(ブラックホール)で全て消したよ。


じゃあ、私が相手を呼び出そう。

上空にいるのは30人だね。

召喚魔法(サモンマジック)

念力(サイコキネシス)


「ヴィーネ、今回もドラゴンだよね?前よりも立派な角が自慢なのかな?」

「グレートドラゴンだよ。とりあえず、族長を探そう」


2人で記憶を覗く。

一番立派な角を持っていて、黄色い鱗の少し太ったドラゴンが族長みたいだ。

今回も他のドラゴンは族長の命令に従っただけみたいだね。


族長を話せるようにしてあげたよ。

「黄色いドラゴン君。ジェラルディーンの兄は死んだのに、この国に攻撃をする理由を教えて欲しいな」

「口から出まかせを言うな。あのお方を殺せるのは竜王様だけだ。しかし、ご兄妹で殺し合いなどするはずもない。この国が無くなればきっと仲直りされるはずだ」


ジェラ姉ちゃんって竜王なんだね。

ドラゴンで一番偉いんだ…。


あれでいいの?


何故兄と不仲な理由をこの国の責任にしているのかな?

この国を滅ぼす理由を思い付かなかったあの人がそうしたのかな?


うーん…。

ジェラ姉ちゃんも兄を殺そうと探していたかも。


まあ、考えずに全て潰そう。


「本格的に教育不足だね。不愉快だよ。母さん、ちょっと叔母さんを呼び出そう」

「そうだね。ジェラ姉ちゃんに来てもらった方が早いね。何回も相手するの面倒だからさ」

「ま、ま待て。ジェラルディーン様を呼ぶのか?呼べるのか?そんな仲だとすると本気でまずい事になる。待ってくれないか?」


待つ訳が無いじゃない。

攻撃したの忘れてない?


ドラゴンの評価がどんどん下がっていくよ。


「それは都合が良過ぎるよ。念話(テレパシー)、ジェラ姉ちゃん、兄の計画が続いているのか知らないけどドラゴンが攻めて来たよ。ちょっと来てよ」

「もー、人が気持ちよく寝ていたのに。殺せばいいじゃない。行かないと駄目なの?」


竜王なのにそれでいいの?


「来ないとヴィーネが竜の国を滅ぼすって言ってるけど、それでもいいなら来なくてもいいよ」

「あー、ヴィーネ怒ってるんだ。じゃあ、今回が初めてじゃないんだね。行くしかないかー」


「もうすぐ来るよ。ヴィーネに竜の国を滅ぼされたくないみたい」

「竜王だからね。少しは責任を感じているんじゃないかな?」

「まさか来てしまわれるのか?何て事だ…」


意外と早く気怠そうな美人がやってきたよ。

黄色いドラゴン君を見て笑っているよ。

あの笑みはかなり怒っているね。


「ジェラ姉ちゃん。兄の計画はドラゴンを使ってこの国を滅ぼす事みたいだよ」

「叔母さん、ちゃんと教育しておいてよ。ドラゴンに攻められるのが一番不愉快なんだから」

「偶には帰らないと駄目かー。愚兄は死んでも迷惑ね。ところで、君たちは死にたいの?苦しんで死にたいの?選ばせてあげるわ」


王様が国に帰ってないから計画が続くんだよ。

ほんとにもう…。


「ジェラ姉ちゃん。1回目に襲撃してきたドラゴンを保護してあげているから、今回も保護してあげてもいいよ。一生懸命に働くならだけどね。どうする?」

「母さん優し過ぎるよ。ただ食糧がほとんどいらない労働力は助かるから国長としても働いて欲しいけど、どうする?」

「あなた達は運がいいわね。私の娘たちに攻撃して助かる可能性があるんだから。シャルたちも言ってるし、選ばせてあげるわ。どっちがいいの?」

「ジェラルディーン様のご令嬢なのですか…。申し訳ありません!一生懸命に働きます。今回の件は目を瞑って頂けないでしょうか」


「街の住民に迷惑を掛けたら本気で地獄を見せるからね。叔母さんはドラゴンの躾をしておいてよ」

「分かったわよ。一度帰って説明しておくわ。愚兄がこっそり竜の国に来ていたとはね。ほんと逃げるのだけは上手かったわね」

「そういう事だから、これからよろしくね。ジェラ姉ちゃんもよろしく。これじゃあ遊びに行く事もできないからね」


念力(サイコキネシス)を解除して全員を解放する。

皆かなりほっとしているね。

死ぬか、苦しんで死ぬか、不安で仕方がなかったよね。


「じゃあ、竜の国で馬鹿の躾をしてくるわ。まったねー。転移(テレポート)

ジェラ姉ちゃんの躾って殺す以外に思い浮かばないけど?

まあ、気にしなくてもいいか。


「とりあえず、族長の名前を教えてよ。あと人型で生活してね。それと必要な家の軒数を教えて。私はシャーロットで、娘のヴィーネだよ。ヴィーネが世界最強だから怒らせないでね」

「私の名前はグレーゴールです。家は25軒お願いします。世界最強ですか…、肝に銘じておきます」


「ヴィーネ。バルドゥル家の近くに25軒用意してあげて。私はマリアンネとバルドゥルとに話をしておくよ」

「はーい。バルドゥルといい、グレーゴールといい、本当に運が良かったね」

「バルドゥルも住んでいるのですか。既に殺されていると思っておりました」


念話(テレパシー)

「マリアンネとバルドゥルは至急、中央区の噴水まで来て。グレートドラゴンを保護したから」


マリアンネも早いけど、バルドゥルも凄い早いね。

「マリアンネは仕事の紹介と、子供もいるみたいだから学校の説明をお願い。バルドゥルは家の使い方と街の決まり事を説明してあげて」

「かしこまりました。今度はグレートドラゴンですか。説明は前回と同じでいいですね」

「かしこまりました。グレーゴール殿、あなたもこの街に攻めてしまったのですね」

「ああ、ジェラルディーン様まで来た時は流石に死んだと思ったよ。説明を頼む」


念話(テレパシー)

街の住民に連絡しておこう。

「グレートドラゴンが30人街の住民になったよ。ドラゴンと同じで見た目は人だけど強いから喧嘩したら駄目だからね」


「母さん終わったよ。早く帰ろうよー」

「そうだね。後はよろしく。何か問題があったら社に来てね」


社に戻った後、仕事を頑張ってくれたヴィーネを一杯褒めてあげたよ。

優しくて頼れる国長だね。

シャーロットが近くにいない場合、ヴィーネは瞬殺して終わっていました。

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