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土地神様は吸血鬼  作者: 大介
第2章 多種族国家シェリル

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閑話 ビアンカ 御神託

ああ、素晴らしいです。

ついに天の裁きがありましたね。

神は傲慢な種族を許しはしないのです。


ハイエルフにドワーフ。

本当に邪魔な種族だと感じていました。

感謝の心も持たない人たちは、神の国に住むに相応しくありません。


クラーラは可愛いから別です。

誰も見下していませんし傲慢でもありません。

同族のハイエルフ全てより神の国を選んだのです。


子供なのにとても立派ですね。

たくさん褒めてあげる必要があります。

まあ、カーリンが褒めているから大丈夫ですね。


神の国に住む人たちには、それなりの品格が求められるのです。


私たちはシャーロット様が大切にしている孤児院を任されています。

誇りある仕事ですから辞めるつもりはありません。

仮に結婚しても続けるつもりです。


皆が同じ思いでしょう。


その夜は普段と何も変わらない1日の終わりになるはずでした。

「孤児院の大人たちは全員認められたよ。クリスタに秘儀と魔法を使えるようにしてもらってね。超極秘だから絶対に内緒だよ。母さんも楽しみにしているからさ。頑張ってね」


ヴィーネ様から嬉しいお言葉(テレパシー)がありました。


クリスタが物凄い嫌そうな顔をしています。

そして呟きました。

「まじですか…。面倒だなー」


これだから中立派は駄目ですね。

神に感謝して今すぐに私たちに授業をするべきです。


今は子供たちが寝静まった夜です。

皆で土地神りんご酒を飲むのを楽しみにしていのですが、状況が変わりました。


クリスタは少しだけ真面目な顔をして話しました。

「知ってしまったら必ず努力する必要があるよ。本当にいいの?今まで飛ばされた人たちは、知ったにも関わらず、努力せず、少し強くなった程度で勘違いした馬鹿だよ。秘儀はね、シャーロット様がご自分の体を壊しながら生み出した、人間でもドラゴンに勝てるくらい強くなる方法だよ」


チェルシーが驚いて確認しました。

「クリスタが強いのはその秘儀のお陰だったんだ。ちなみに、ドラゴンに勝てるって、この前空を飛んでいたドラゴンにも勝てたりするの?」

「楽勝だよ。瞬殺できる。私1人で国を落とせる。そのくらい強くなれる。だから、超極秘だし勘違いもしやすい。知りたい人には教えるけど、あとは自分の努力だけ。どうする?」


チェルシーは驚愕しています。


シャーロット様が御身を犠牲にしてまで人が強くなる方法を考えて下さったのです。

ドラゴンごときに負ける訳がありません。

やはり、まだ理解が浅いですね。


レナーテは拝んでいます。

「私たちの献身が認められたのですね。知らないのはビアンカとチェルシーだけです。ビアンカは魔法が使えないからでしょう。チェルシーは、まだ、日が浅いですからね。クリスタの言葉は事実です。努力しなければ記憶を消されるか飛ばされます。別に無茶な努力をする必要もありませんけどね。大切なのは続ける事なのですから」


なるほど。

きつい訓練ではないのですね。

簡単に強くなってしまうのでしょう。

それで、勘違いをしてしまう人が続出したのですね。


クリスタが頷きます。

「レナーテの言った通りだよ。苦しい訓練じゃない。続ける事が大切なだけ。シャーロット様の事を知っていれば普通は続けると思うんだけど、続けない人の気持ちが分からないから、そういうアドバイスはできないよ。学校で子供たちに教えているけど止める子供はいないからね。どうする?」


中立派のクリスタでさえ続ける事が当たり前だと思うのですね。

子供たちはシャーロット様に感謝しているので続けるのでしょう。

飛ばされた人たちは、やはり飛ばされるべき人たちでしたね。


神の献身を無駄にした愚か者と私は違います。


「私は続けます。クリスタ、教えて頂戴」

「私も続けるよ。教えてよ」


クリスタは面倒そうに話し始めました。

「今から教えるよ。カーリンは黙っているけど実は今も訓練中。今までの常識が壊れるから覚悟して聞いてね」


そして、クリスタから語られる知識の数々。

今まで飛ばされた人たちは、これを知っていても努力しないのですか。

クリスタの言った通りですね。

私にも分からないと思います。


身体強化の初期段階で人間の動きを超えたように感じます。

続ければドラゴンも倒せるようになるのですね。

教師であり孤児院を守る者として強くなりましょう。


そして、魔法を使えない人は存在しないという常識。

私も魔法が使えるようにりました。

風属性です。


チェルシーは光属性でした。


魔力が見える方法も教えてもらいました。

身体強化の延長の技術で頭に魔力を集めたのです。


凄い世界です。

世界が魔力で満ちている事が分かり、皆に魔力がある事も分かります。


「ここから先は自分の努力だよ。仕事中に身体強化を使うのは問題ないよ。ただ、魔法の練習はこっそりとやってね」

「当然ですね。素晴らしい知識の数々。努力しない人の気持ちが分かりませんね」

「シャーロット様、凄過ぎない?何でこんな事、分かっちゃうんだろう?」


チェルシーは教育する必要がありますね。

神が必要のない努力をしたのですよ?

体を壊すほどの研究をしたのですよ?


秘儀を突き詰めていけば、クリスタのように強くなれるのですね。


孤児院の大人だけが神に認められたのです。

私たちだけでこの国を守れるほど強くなって見せましょう。

チェルシーは中立派を保てるでしょうか。


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