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侍少女と魔獣(3)

《グアアアアアアア!!!》


火球が雅良目掛けて放たれる


火蝶(かちょう)炎舞(えんぶ)】!!」


ドゴォン!!!


ぶつかり合い爆発する


(ちくしょう!動け足!!)


とにかく腕だけで距離を取ろうとする


煙から獣が雅良目掛けと飛びかかってきた


《グルルルルアアアア!!!》


「くそったれがああああ」


転がり避けようとするが、間に合わない


ガイイィィィン!!!


少女が刀で受け止める


刃は獣の前足と交わるが、斬れはしなかった


少女は力いっぱい踏ん張り、衝撃に耐える


少女の何倍も大きな獣を受け止める少女


「す、すげえ…」


「感心してないで、早く離れて!!」


「お、おう」


痛む足を堪えながら、なんとか立ち上がる


「くそっ…」


片足を引きずるように、距離をとる


ガイイィィィン!!!


刀と獣の爪が何度も交わる


刀は肉球や毛をとらえるが斬れはしない


「なんて硬さだよ…」


雅良は周囲を見る


何とか持てそうな岩がある


斬れないなら、打撃か…?


(駄目だ、俺の腕力じゃダメージは与えられない)


キィィィィンン!!


獣の剛腕から何度も繰り出される一撃を受け止め続けている


そんななか、一瞬の隙をついて顔に1太刀あびせた!


「やったか!?」


「駄目だ」


《ウヴォアアアアアアアア》


無傷だった


刀も金属だ


彼女の振る速度で浴びせた一撃だ、相当な打撃力もあったはず


俺が岩で与える打撃力より強いだろうに


「まいったな……」


少女は息を荒くていた


「仕方ない、これなら…どうだ!!」


火蝶(かちょう)亜華葉(あげは)】!!!」


激しい炎が少女を包む


そして炎は蝶になり一斉に獣へと飛んでいった


蝶は花びらとなり獣を炎で覆い尽くしていく


ゴオオオォオォオオォオァォ


激しく燃える


《ウヴォアアアアアアアア!!》


獣が叫ぶ


「すごい!!いけるか?」


「はぁ……はぁ……駄目だ」


《ウグルウアアアァアァ!!!》


獣の周りを黒い光が覆い火をのみこむ


そして、火はかき消されてさしまった


「そんな…」


「はぁ……はぁ……。ごめんなさい…。もう霊力が切れたわ」


「おい!しっかりしろ!」


「頼む……お主だけでも逃げてくれ……」


バタッ


少女は気を失い倒れてしまった


「そんな…、しっかりしろ!立つんだ!!」


《グルルルルルル!!!》


「くそっ!!この子はやらせないぞ!こっちだ!!」


石を投げる


《グルルルルルル!!!ウガアアアアアア!!》


こっちを睨む獣



「は、はは。ここまでか…」




ズキッ!!ズキッ!!ドクンッ!ドクンッ!


(こんな時にも、腹は痛むのかよ…)



《ウヴォアアアアアアアア!!!》



飛びかかる獣



「くそったれええええ!!!」



力いっぱい近くの岩を持って獣の顔に叩きつける





グシャァッ!!!






腹が裂かれる感覚




「うわああああああああああ!!」




内蔵がグシャグシャになる感覚




「うわああああ!!うわああ!!痛え!!いて………あれ?」









(痛くない?)







「え?」







ゆっくりとお腹を見る



自分のお腹の中から黄色がかった白い触手のような何かが伸びる




「え?」




伸びた触手の先を見る




さっきまで目の前までいたはずの獣が離れている


それどころか、空中に浮いていた


《グッグアアアアアアアルルルゥゥ!!》


もがく獣


獣の腹に伸びた触手が刺さっている


「なんだこれ…」


起きた状況が理解出来ずに手が震える


あんなに強靭な獣を貫いている触手


ドシュッ!!


「うわ!」


もう一本、触手が腹から出てきた


痛みはない


あるのは腹を貫かれる感覚のみ


出てきた触手は獣の頭を貫いた


一瞬ビクンッと動いたあと、獣は動かなくなった


「なんだよ…これ」


《悪いな!!腹減っちまって!!》


「え!?!?」


どこからか声が聞こえてきた


(女の人の声?)


そして触手が動く


触手から牙がたくさんついた口が出てきた


そして





獣を喰った



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