巨人の国キュクレア(2)
暫くすると、普通の人間の兵士がやってきた
彼の名前はモリーで城の警備兵の1人らしい
「すいません。今王族による会議の最中でして、伝令の内容はお聞きしました。会議の内容にも関係のある事なのでこのまま会議に参加せよとの事です」
「ええ、まじかよ」
「話が早くて助かるな」
《警戒心とかねぇのかこいつら》
(確かに…)
「では、私についてきてください」
モリーに連れられて門の中に入る
門の中にまた門があり、そこも通る
門を潜ると街が広がっていた
大中小、様々造形物や建築物が並んでいる
街の中の人々も人間や巨人だけでなく獣人、エルフ、ドワーフと様々だ
「すげえ」
思わず言葉がこぼれた
「ふふふ、貴方は異世界から来られたという?ここは南の大陸で中央に位置しています。この大陸の東側にある港町から新鮮な魚が仕入れられ、南にある村から山菜が届けられ、西にある獣人の国から家畜の肉が届けられます。大陸1賑わっている国なんですよ!」
「へぇ〜」
《旨そうな食い物いっぱいありそうだな》
グゥゥゥゥ
お腹が鳴る音がした
「ううっ…」
音の鳴るほうを見ると恥ずかしそうに俯いているカゼツキ
「もしかして、食事の方は長らく取られていませんか?」
「ああ、まる2日口にしていない」
「それはそれは!!城に到着したら食事の手配も致しますね」
「かたじけない」
《やったぜ!!》
「あはは、ありがとうございます」
(お腹は空いてないけど、楽しみだな)