巨人の国キュクレア(1)
でかい
20メートルはあるだろう城壁
そして門の前に立つ2人の巨人
巨人の身長も優に6メートルはあるだろう
1人の巨人がこっちを睨みつける
「人間が…2人か?」
口を開く門番
「いや3人だ」
それに答えるカゼツキ
「あああ」カタカタ
そして震える雅良
「3人?1人見当たらねえみたいだが?」
《アタシだ》
「んん?ほぅおもしれぇ、にぃちゃんの体の中にいるのか?」
「ああ、そうだ」
「は、はい!中にいます!!」カタカタ
《おう、よろしくな》
「なるほど、精霊様か妖精ってとこか?珍しいな姉ちゃん」
《んー、まぁ似たようなもんだ》
「こやつらは異世界からの来訪者らしい」
「ええ!そこまで言うんだ!?」
「ほーん…。異世界からねえ…。まぁいいや、あんたの方はその出で立ちからして東の大陸のもんだろ。何用だ?」
「東の大陸からきた。国王に伝令がある」
「ほぅ、そいつはタイミングがわりぃな。今、西の大陸からエルフの女王と呪術国家の王様がお見えになっている。今は国王も忙しいだろうな」
「そうか…、それは好都合だ。西の大陸にも同じ伝令がある。悪魔が東の大陸を占拠した」
「なにぃ!?!?」
「そういう事だ、詳しい事を説明したいので謁見させてもらえないだろうか」
「わ、わかった。おいお前!ちと城の警備のやつに伝えてこい!」
「へい!」
隣にいた巨人の門番が城の方へと向かっていった
「そうか、遠い所をすまないな。少しここで待っててくれ、すぐに案内が来るだろう」
「わかった」
《りょうかーい》
「案外すんなりいきそうだな」