一つの出会い
「なんで、こんな雑魚と戦わなければならないんだ、俺は。」
そういいながら、桜木刹那は手についた血を見ながら、その手を振り下ろした。
「ぐはっ、ぐほぉ。」
まだ、敵が情けないうめき声をあげている。
「俺は、もっと強くならないといけないのに。」
そう、小声で桜木は、ぼやいた。
「お前は、何者なんだ!」
面倒くさそうに、桜木は、
「ただのしがない能力者様ですよ。」
そう答えた。
この世界には、バトラーというものがある。名前の通り、バトルをしていくのである。そして、そのバトラーにもランクがあり、最高位は、SSS級である。逆に、下はE級である。具体的に、バトラーは異能力を使うのである。桜木刹那は、E級バトラーである。能力は、闇の炎を操る能力である。炎といっても、かがり火程度の炎である。そんな闇の炎を操る練習を今までたくさんしてきたが、なかなかうまくいかない。努力をするだけでは、報われないことをここで知った。そこで、努力の方向性を考えることにした。しかし、考えるのが面倒くさくなったので、考えるのをやめることにした。こういう人間は、決して成功はしないんだな、と自分で思いながらだ。そう思うと、SSS級バトラーは本当にすごいと思う。勿論、元々すごい能力を保持している能力者は、存在するが、能力を保持しているだけでは、SSS級という境地には到底たどり着けないのである。そして、今桜木は、道を散歩していた。
「あー、だるすぎる。すべての物事がだるすぎる。」
この桜木という男、かなりの面倒くさがり屋なのである。
そして、ぼーっとしながら、歩いていた。少し、疲れたので、ベンチに腰掛けて、目を天空へと見上げた。
「何か、自分の人生を変えるような出来事は、ないだろうか。」
桜木は、いつも刺激的な何かと遭遇することを望んでいた。人間、誰しもがそうだろう。何か劇的なことが起きないだろうか。人間は、そういう生き物なのである。
そんな独り言をつぶやいていた。
すると、突然、
「あ、あの、、そしたら、僕をすくってくれませんか?」
白髪のショートヘアの少女はそう桜木に言葉を投げかけた。
「は? いきなり、なんですか?」
食い気味にそう桜木は答えた。
「僕を、、す、すくってくれませんか?」
何なんだ、この子は。少しおびえているようにもみえる。
しかしながら、なかなかかわいい少女だったので、冗談半分にこう答えた。
「いいぜ。救ってやろうじゃねーか。」