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王都に到着

 ヒロとユーリは、王都の入り口の周りにある城壁を見上げて驚いていた。


「ほぇ~。大きいねぇ~」


「ヒロとユーリは王都初めてか?でかい城壁だろ?あそこの列に並んで中に入るんだよ。」


 入り口を見てみるとかなりの人が並んでるのが見える。


「ストラトスさん、あれずいぶん並んでるけど・・・どうして?」


「あぁ~あれは、身分証明してるのさ。盗賊などの犯罪者の侵入防止が目的だよ。」


「なるほど~。どうやって、判別してるの?」


「それはな。判別できる水晶珠が門番のところにあって、それに触ることで判別していてなんでもなければ青くなって犯罪者だと赤く光るんだ。あと、王都に住んでない人は名簿にサインと目的を書いて大人一人につき銅貨3枚支払うんだ。」


「冒険者なんかは、入場料免除とか特例もあるけどな。」

 とは、ソウマおじさんの補足で、なぜかドヤ顔。


「・・・おじさんがドヤ顔する意味がわからん。」


「そうね。」


 二人に突っ込まれて気まずい雰囲気が流れる。


「ほ、ほら次だぞ。・・・お疲れさん。これギルドカードな。あと、こっちの二人は成人の儀式のために来たんだとよ。連れのほうは行商にきたらしい。」


「あっ、ストラトスさんお疲れ様です。はい、ギルドカード確認しました。通って大丈夫ですよ。そっちの方はこの名簿に名前と来た目的を書いて一人銅貨3枚です。後、この水晶に触れてください。はい、大丈夫ですね。お連れの方も・・・って、ソウマさんでないですか。いつも通りお願いしますね・・・はい大丈夫です。問題ありません。王都へようこそ!!」


「ありがとうございます門番さん。」


 ユーリはにこりと微笑んで感謝の言葉を述べて街中へと進んでいく。



「さて、皆無事に入れたな。まず儀式の受付・・・なんだが、場所は教会だな。」


「あぁっと、ソウマさん僕はこれで店戻りますね。教会はこの先まっすぐで見えてきますよ。では、ここまでありがとうございました。」


「えぇ、ストラトスさん。ここまでありがとうございました。では、後ほど寄らしてもらいますね。回復薬の買出しとかありますので。」


「そうなんですか。わかりました用意しときますね。では、また」


 ストラトスと別れた俺たちは教えてもらった道を進んで教会にたどり着いた。



「教会へようこそ!!本日はどのような用件ですか?」


「こんにちは、シスター。今日はこの二人の成人の儀式をお願いした

 くて来ました。」


「かしこまりました。では、こちらの用紙にお名前を記入しお布施をおねがいします。」


「ねぇ、おじさん。お布施ってなに?」


「んー簡単に言うといくらでもいいんだけどお金頂戴ねってことだよ。お布施は教会の運営資金の一部だから、軽く考えては駄目だぞ。」


「そうなんだ。わっかたよおじさん。で、大体いくらぐらいがお布施としてふさわしいの?」


「そうだなぁ、いろいろなんだけど・・・銅貨5枚ってところかな。」


「シスター、これでいいですか?」


「確認しますね・・・はい、大丈夫ですよ。お一人づつになるのですが、本日は儀式の時間を終わってますので明日の朝再度お越しください。それまでにどなたから儀式するのか決めておいてくださいね。」


 今の時刻は、大体夕方に差し掛かっているところで教会の運営時間が終了間際に俺たちが訪ねてしまったらしいので、受付だけ先にしておいて明日再度朝に訪ねて儀式をすることにした。



 思わぬハプニングで時間が余った俺たち一行は次は何をしようかおじさんに訊ねた。


「おじさん、これからどうするの?」


「じゃぁ、もうすぐ夕刻だしヒロたちは宿に向かって待っててくれ、俺は商業ギルドに荷物卸してくるからよ。宿の名前はウサギの瞳亭だ、ここをまっすぐ行ったところにあるからな。あっそれと、かってにどこにでも行くんじゃないぞ・・・特にヒロ!!明日、儀式終わったら王都観光させてやるからな。それに、明日は中央広場で市を開くみたいだからそこを見てまわるのもいいと思うよ。じゃぁ、ギルドに行ってくるよ。」


「わかったけど、何で俺だけ強調されて注意されてんだよ。俺よりユーリのほうが先走るのに・・・」


 ぶつぶつと文句を言いながら宿に向かって歩き出すヒロと苦笑いしながらついていくユーリだった。



 翌朝、朝御飯を食べ終わり身支度を終えた二人は再び教会に訪れていた。


「おはようございます、儀式の用意は出来てますよ。それで、どなたからですか?」


「じゃぁユーリからでお願いします。俺は既にスキル判ってるので」


「えっ?!私から?こころの準備が・・・よし、行ってくる。」


「ふふっ、そんなに緊張しなくても大丈夫ですよ。神は皆に平等ですからね、今まででスキルが与えられなかったことはありません。その人に合ったスキルが与えられます。」


 ユーリはシスターの後をついて奥の部屋に入っていった。



 部屋の中に入ると机の上に水晶が置いてあり、水晶の下に何かを入れる穴がある。


「では、この板を2枚下の穴に入れて水晶に触れてください。そうしましたら、板のほうに名前とステータスとスキルが記入されます。一枚はお持ちいただいてもう一枚は国のほうで保管しておきます。もし、紛失しても国で保管してる板で複写できますので安心してください。但し、複写一回につき銀貨1枚いただきますのでご注意ください。」


 シスターがユーリに30センチ四方の板を2枚渡してきて、穴に入れるように促した。


「判りました・・・これで、水晶に触ればいいんですね?」


「はい、その通りです。」


 教えられたとおりに水晶下の穴に板を2枚入れて水晶に触れると、水晶が光だしそのまま板に吸収されていった。


「はい。もう板を出していいですよ。一枚は自分で、もう一枚は水晶の横に置いといてください。」


「わかりました。ありがとうございます。」


 記入された板を一枚は自分、もう一枚を机の上において退室するユーリ。



「次は、ヒロさんの番ですね。では、こちらへどうぞ。」


「あっ、はい。わかりました・・・じゃぁ、行ってくる。」


 シスターに呼ばれたヒロはユーリとすれ違いに奥の部屋に入っていく。


 ユーリに説明したことを繰り返しヒロに説明して、水晶に触れるように促す。


「で、水晶に触れて板に記入・・・と。これで大丈夫ですね。」


「はい、大丈夫です。それでは、一枚は机の上に置いといてください。もう一枚は自分のものです。さて、皆さんのところに戻りましょうか。」


 ヒロはシスターの後ろをついていき、ユーリたちのところに戻った。


「えぇ、ユーリさんとヒロさんが持っている板はステータス盤と言いまして現在のステータスとスキルが記載されてます。誰にでも見られるものですので、見せたくない箇所があれば隠すことが出来ますので覚えといてください。なお、定期的に更新することをお勧めします。では、以上で成人の儀式を終わります。お疲れ様でした。」




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