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カーテンが瞼を開き 光が差し込む
突き刺すような目覚ましの音
少し遅れ気味の時間に目が覚め
家を出る
朝日も背を伸ばし この街を乾かす
風は走り 風は僕とすれ違う
乾ききったこの空気
美しい笑い声が この心と反響する
やけにいい音がなるものだ
風のように流される視線
かつての友は目を逸らす
すれ違いざまに移される日々
いまや忌まわしき詩
あの雨の日
打ち付けたはずだった涙と情
未だ引きずっては縋り 息絶える
朝日も疲れ果てた様子で沈み
静寂と寂寥を背負った月が登る
虫の鳴き声と暗闇
その中の微かな光
威圧的な街灯が僕を焼き付け
不安を煽る
僅かだが確かな光
あれを頼りにどこまで走れるだろうか