第1話
★★★
「知らない天井だ...」
と、いうのは冗談で本当は青空が広がっている。
転移したら一度は言ってみたいセリフだよね~
「さて、これからどうしますか、とりあえず能力の確認かな」
「とりあえずこう言えばいいのかな?ステータス!!」
目の前にウィンドウが開いた。
「おっ、本当に出た...」
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ハクビ・ミナセ Lv.1
性別 男 種族 人族
職業 ???
HP 520/520
MP 30/30
筋力 50
敏捷 56
魔法攻撃力(以下魔功) 300
魔法耐性 (以下魔耐) 300
スキル
身体能力上昇・全属性適正・鑑定
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「これって高いの...??しかも鑑定ってなんだよ」
鑑定に焦点を合わせてみた。
『わしからのプレゼントじゃ、お主なら使いこなせるじゃろう』
鑑定:対象の情報を得る。
おっ、案外使えそうなスキルだな
「あんた、誰?」
と、いきなり声が聞こえた。
「えっ?僕??」
「あんた以外に誰がいるのよ」
と言われ振り返ると、そこには向こうの世界だったら間違いなくトップモデルなどになっていただろう美少女がいた。太陽の光を溶かし込んだような綺麗な金髪にサファイアのように鮮やかな瞳をした同い年くらいの子だ。
...胸がちょっと残念かな。
「あんた今変なコト考えなかった?」
「そ、そんなことないよ。さっきの質問の答えだけど僕はハクビ、ハクビ・ミナセ」
「そっ。ていうことはミナセ、あんたは貴族なの?」
「えっ?貴族?なんで僕が」
「なんでって...あんた家名持ちじゃない、そんなことも知らないの?」
「あーなるほどでも僕は貴族じゃないよ。これは僕の故郷の風習なんだ」
「てことはあんた、東の方の出身かしら」
ここはごまかす方がいいかな、起きたらこことか怪しまれそうだし
「そうだよ、昔から都会に憧れて旅をしてるんだ。だけど道に迷っちゃったみたいで、この近くに街ってあったりする?」
「あるわよ。私が案内してあげるわ。あ、自己紹介が遅れたわね。私はレナよ、よろしく」
「案内してくれるの?ありがとう、よろしくね」
彼女は歩き始めた。
ふと鑑定のスキルを思い出す。
試しに使ってみようかな。そう思い彼女に焦点を合わせた。
すると...
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レナ LV.30
性別 女 種族 人族
職業 魔法士
ランク B
HP 320/320
MP 1500/1500
筋力 13
俊敏 24
魔功 180
魔耐 102
スキル
火属性適正
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「おお僕のと比べるとこの子は低いな、レベル30でこれか!えええ!?MP1500って、あれぇぇぇぇぇ~~???MP高くなぁ~い??」
神様まじっすか、魔法の世界なのに僕だけMP少ないくない?
「なんか言った?」
「い、いえなんでもございません。そういえばレナってどれくらいどれくらい強いの?」
「ふふ~ん♪聞いて驚きなさい。なんと私はね魔法士ランクBなのよ!」
「それって強いの?」
「あんた魔法士ランクの制度も知らないの?魔法士ランクっていうのはね、魔法士ギルドっていうのがあってそこでの強さの証よ!ランクはFからはじまってE、D、C、B、A、S、SS、SSSまであるのよ。ランクによって待遇とかも変わってくるわ」
「ってことはランクBは割と強いんだね。じゃあ魔法を見せてもらってもいいか な?僕の魔法の基準が知りたいんだ」
「いいわよ。よく見ておきなさい
≪我、今、焔の精霊に願い奉る。我の魔力を糧とし業火の嵐を巻き起こせ≫
ファイヤーストーム!!!!」
目の前に、高さ3メートル程の竜巻のような赤い火柱があがった。
「おぉー。すげーーー。僕もやってみよー。えーーっと
≪我、今、焔の精霊に願い奉る。我の魔力を糧とし業火の嵐を巻き起こせ≫
ファイヤーストー」
言い切る前に体から力が抜け落ちた。そして僕の意識はブラックアウトした。
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ハクビ・ミナセ Lv.1
性別 男 種族 人族
職業 ???
HP 520/520
MP 0/30
筋力 50
敏捷 56
魔攻 300
魔耐 300
スキル
身体能力上昇・全属性適正・鑑定
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あれ?