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後日談。

後日、キイチさんの予測通りに消防署の備品棚から、犯行に使われたロープが見つかった。

そこから、美咲の皮膚と髪の毛が挟まっているのが発見された。

高山は、素直に犯行を認めて自白しているという。

動機はというと、やはり、政略結婚に納得が出来なかったらしい。説得したが、聞き入れて貰えなかった。

そして、それならばいっその事、美咲を殺して自分も死のうかと考えた。けれど、美咲を殺した後に我に返って、怖くなったとか。

高山は、十八日に宮内がマンション付近をうろついていたのを見ており、住人をナンパしてマンションに入り込んだのを見届けた。

そのため、疑いの目は宮内にいくだろうと予測した。宮内が美咲の新たなストーカーと知っていたからだ。

そう、美咲を困らせていたのは、安渕ではなくて、宮内だったわけだ。

それから、呼び戻された宮内からも話を聞いたらしく、ストーカー行為を認めたとの事。自分に自信のある宮内は、落ちない美咲に業を煮やしていたらしい。

十八日については、マンションに入れたはいいが、ナンパした女性がなかなか離してくれずに、結局その女性宅で一夜を過ごしたらしい。なんとも間抜けな話だ。

ちなみに、美咲とは、一番離れた一階の部屋だったそうだ。

これは、村上亨が事務所に来て、話をしてくれたもの。

そうそう、村上亨の態度が悪かった事についても、ぶっきらぼうに謝ってくれた。兄を取られた気分で嫉妬したのだそう。

近所に住んでいた頃、村上家は共働きで亨は家に一人で居ることが多かった。その時に、キイチさんが相手をしてくれて、亨は年の離れた兄のようにキイチを慕っていたのだとか。


「はぁ。お金持ちでも嫌な事があるですね。」

それに、キイチさんが面倒見が良かったなんて・・・今じゃ、ダルッダルなのに。

僕は、溜息を吐いて顔を上げた。

「ああああああああああああああ!!!」

僕の叫びを聞いて、キイチさんとその後の話しを伝えに来ていた村上亨が、二人同時に喉を詰まらせた。

「な・・なんだ!いきなり。」

「ぼ、僕の分までモフモフロール食べましたねーーーー!!」

楽しみに取って置いたモフモフロールが、テーブルから忽然と消えていた!


僕のモフモフローーールーーー!!

今日も元気な、条島要、探偵助手です!!

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